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2008/10/01

「火の鳥・宇宙編」

火の鳥・宇宙編

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宇宙空間で遭難した船の救命艇を舞台にしたミステリです。

<物語>
 2577年、オリオン座ベテルギウス付近で、地球への帰還途中にあった一隻の宇宙船が事故にあった。
冷凍睡眠していた乗員達は目を醒まし、ブリッジに集合したが、そこで発見したのは、当直で起きていたはずの乗員、牧村の死体だった。
牧村は「ぼくはころされる」という謎の言葉を書き残し、操縦席で死んでいたのだった。
残った乗員(城之内、木崎、猿田、一宮)4名は各々1人乗りの救命ボートで脱出する。
ところが、不可解な事に、誰も乗っていないはずの牧
村用救命艇が発射され、ついて来ている事を知る。
救命艇の乗員達は思い思いに牧村との想い出を語るが、それは牧村という人物の謎を深めていくのだった。乗員達の語る、牧村の人間像が、各人大いに異なり、牧村の人間像は、なかなか掴めない。
やがて、救命艇は思いがけぬ災難に遭遇し、1人、2人と脱落者が出る。

 生き残った乗員(猿田、一宮)のボートと牧村艇はある惑星へとたどり着くが、そこは宇宙の罪人達が流される流刑星であった。
そこで、乗員達は火の鳥に出会い、火の鳥によって牧村という人物の謎が明かされていくのだった。
それは、驚愕すべき、物語だった。
 
<読みどころ>
 救命艇を舞台にした異色ドラマです。
アルフレッド・ヒッチコックの映画『救命艇』(最近この宇宙版『ライフ・ポッド』という作品も作られました)と内容的に酷似していますが、宇宙編はこの映画が発想の元になっているのかどうかは判りません。
コマ割りなど斬新な試みがなされていますが、この宇宙を舞台にしたミステリへの効果を引き出しています。
ここでも人間の持つ業が描かれ、物語の特異な、そして想像もつかない結末へと読者を導きいていきます。
 
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