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2009/01/01

アンデスの昔話(Ⅶ)

インカの予言  
「 Paikikin Qosqo (パイキキン・コスコ)」 インカの都 ”クスコ”の双子の『 光の都 』

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新年明けましておめでとうございます。
昨年は、多くの皆様に当方の駄文を読んで頂き、本当にありがとうございました。
数々のご指摘やご意見もありがとうございます。
今年もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。

アンデスの昔話から、予言のお話を始めましょう。

 南米大陸にスペイン人が入植する約50年前から、既にインカ王と側近の神官達は、白い人達の部族が海からやって来る事を予言で知っていました。
アンデスの旧暦のお正月にあたる、6月21日(冬至の日)に、毎年、開催されていた「インティライミ(太陽の祭)」を迎える1月程前から、クスコのインカ王の元に、タワンティンスーヨ(南米大陸全体の東西南北に広がる4つの地域)から、位の高い神官達(シャーマン)が集まり、「新しい1年がどのようになるか」を占っていました。

 クスコの中心に在る「コリカンチャ(太陽「黄金」の神殿)」に集まった、各地の神官達は、リャマの心臓、火、水、風、大地、チチャ(とうもろこし酒)、とうもろこし、コカの葉、星座、織物など、様々な方法で占いました。
その年、インカ王は不思議な同じ夢を何度も見、夢が現しているシンボルの意味がわからず、民の将来を心配していました。

 夢の内容は次のようなものでした。

 タンボと呼ばれている、とうもろこし、じゃがいも、キヌアetc、約10年分の食料、衣服、金銀、食器、作業道具を納めておく『倉庫』の夢でした。
その全てのタンボ(倉庫)の中に、沢山のキツネやネズミの他、今迄に見た事も無い動物が入って、食料から衣服から何もかもを片っ端から食べ荒らしてました。
やがて、タンボの頑丈な壁が崩れ落ち、腹いっぱい食べた動物達の数は益々増えていき、インカの人々に襲い掛かってきました。
その後、どこからともなく巨大なコンドルが飛んで来て、幾度も輪を描いて飛び、天空から地上で起きている騒動を見守ると、獰猛な動物達は急に大人しくなりました。
しかし、動物達はタンボから動こうとはせず、とうもろこしを厳重に守りながら、辺りにあるものを片っ端からどんどん破壊し、乱雑に所かまわず荒らしまくりました。

その時、コンドルはインカ王に、こう言いました。

「もうすぐ、いろいろなことが起こります。あの動物達が、あなた方の持ち物を全て奪っていくでしょう。
あなた方のワカ(神殿)、ウィラコチャ神、太陽と月、アプ(聖霊)パチャママとパチャタタ(宇宙と大地の大きな父母)、そして、一番大切な、あなた方自身を絶対に忘れないでください。もし、あなた方が、あなた方の神と、あなた方自身を忘れた時には、私が戻ります。夢の中ではなく、現実に、この世界に戻ってきます。その日、あなた方は、私達の魂からのメッセージの意味を理解することでしょう。」

 毎回、同じ場面で、インカ王は目覚めました。
コンドル神の真意がわからず、集まった神官達に、この夢の内容を占ってもらいました。
男性も女性の神官も、それぞれの特殊な方法で占った結果を、インカ王に伝えると驚くことに、占いの結果は全て同じだったのです!

 それは、次のようなものでした。

「これから、白い人達が大勢やって来ます。この白い人達は、黒い人達を連れて来ます。その後、黄色い人達もやって来ます。やがて、白い人達は、我々の土地・習慣・神々、我々が持っている全ての ものを破壊していくことでしょう。たくさんの血が流れ、無数の血の川が溢れ返ります。我々の兄弟姉妹の命も奪っていきます。金や銀も根こそぎ奪われます。
 白い人達は、非常にエゴが強く、目が見えません。我々の愛も全然わかりません。たとえ我々が、白い人達と命をかけて戦ったとしても、残念ながら我々に勝ち目はありません。 彼らの意識は欲に犯され、更に何も見えなくなります。また、我々の同胞にも欲が伝染し、同じ源の兄弟姉妹を疎かにし、エゴを満たす為にパチャママ(大地の母)までをも破壊し尽くします。その結果、最初に天候が急激に変わり、雨や雪の降らない場所に大量 に降りはじめ、地震、水害、津波などの災害が起こり、ある所では食物が尽き果て、またある所では豊富な食物が実ります。宗教ではなく物を廻っての戦争が始まります。
 人は神を忘れ、はたまた自分自身の純粋な心をも忘れ去ってしまいます。しかし、一つだけ破壊できないものがあります。それは我々の魂です。約束の日、「Ave llullic(アベ リュリュック)= 光の鳥」が戻ってきます。コンドルの3倍もの大きさの天空を司る偉大なる神です。「光の鳥」は、この世界が昔のように光の大地に蘇える、新しい変化の兆し です。
 自然界の動植物達が一斉に動き出し、昔のように我々に話しかけ、 教え始めます。やがて、目覚めた魂を生まれ持つ、世界中の7種類の人々が、世界各地に集まり、 『もともと世界には、ただ一つの大地(国)しかなく、我々は皆、同じ源を分かち持つ、魂の兄弟姉妹である。』ということを、説き伝え始めます。
現在のところ、その内の2種類の人々は、深い永遠の眠りに就いたままでいます。また再び、古(いにしえ)の原初から続く、偉大な祭式が始まることでしょう。」

 この話を聞いたインカ王は、すぐに神官達の中でも純粋で力のある者達を選りすぐり、神聖な太陽の処女達(太陽の巫女)も集めて、次のように言いました。

「魂の兄弟姉妹達よ! パイキキン コスコ(パイティティ) ”クスコ”の双子の『 光の都 』に、あなた方が「今が出発の時」と感じる、その時が来たら向かいなさい!」

 彼らは、南米大陸をスペイン人が侵略する直前まで、出発の時期を待ちました。
それは、予言で言い伝えられていた、世界中からやって来る、目覚めた7種類の人達の到着を待ち望んでいたからです。
とうとう北のカハマルカから、白い人達がやって来たという情報が伝わってきました。
ところが、次々に届く報告で、白い人達は待ち望んでいた予言の人達などではなく、文字の神を信じ、聖なるチチャ(とうもろこし酒)を尊敬もなく大地に投げ捨て、インカの人達を次々と殺し、全てを奪って破壊していることを聞きました。

 直ぐに、選ばれた神官と太陽の処女達は、「太陽の神殿」に在ったインカ王が一番大切にしていた「黄金の太陽の暦」を持って、クスコの近くのジャングルの入口にある「パイキキン コスコ」に向かい、姿を消しました。
「パイキキン コスコ」とは、有名なバミューダ・トライアングル同様、方位磁石が正常にはたらかず狂ってしまう、とても大きなエネルギーが発している場所です。
インドやチベットの伝説にある「シャングリラ」のような所で、純粋な心を持っている人だけが入れる、聖なる地です。
しかも、未だに純インカ人が住んでいると言われています。

 「黄金の太陽の暦」は、大昔の太陽と月のカレンダーとしての機能を持ち、純粋な心で大きな愛をたくさん持っている人だけが、この暦の本当の価値を、直接その魂で感じ取ることができます。
これまでにも、大勢の西欧人達が「太陽の暦」を探してはジャングルの奥地へと入って行きましたが、道に迷ったり消息不明になったり、無事に戻って来てもきちがいになっていたりと、本当に謎の多い不思議な場所なのです。

 太陽の暦は、今でも「パイキキン コスコ」で、大切に守られています。