夏の星座19
北極星

北極星は、正確には、春の星座に含まれるこぐま座にありますが、この季節、比較的観察しやすい星なので、ご紹介します。
残念ながら、私の自宅から北の方向には、市街地の中心が広がり、街の明かりの関係で大変見づらい星です。
正式にはラテン名の『ステラ・ポラリス-Stella Polaris(極の星)』で、英語では「the Pole-Star」、 航海の目印の星であることから、「ステラ・マリス-Stella Maris(海の星)」とも呼ばれ、Stellaはカトリック教会で聖母マリアを意味するものです。
また、別名『キノスラ-Cinosura(犬の尾)』とも云われ、これは元々この星座全体の名前だったものだと考えられています。
太陽からの距離800光年で、現在天の北極に最も近い輝星であるため、北極星という名前で呼ばれていますが、地球の歳差運動によって、この星が北極星になったのは今から約2000年前からで、 それまで古代の人々が天の北極にある星として観ていたのは、この星座のβ星コカブです。
それ以前は、りゅう座のα星トゥバンで、エジプトの大ピラミッドの北の入り口が、当時の北極星に向けて作られていたというのは、このりゅう座のα星の事です。
日本では、「北極様」「北のひとつ星」や、十二支で北の方角を子(ね)とするので、これを「子の星」等と呼び、 中国では、北の星の意味で「北辰(ほくしん)」や、「天皇大帝」と呼ばれていました。
<ネイティブ・アメリカンに伝わる北極星の精の話>
昔、狩人達が、遠い国迄狩りに出掛けて道に迷ってしまい、来る日も来る日も当てもなく、彷徨い歩くばかりでした。
そこで狩人達は、神々に生けにえを捧げて村の方角を教えてくれるように祈りました。
そして一同が焚火の周りで踊っていると、 何処からともなく、目をきらきらと輝かせた1人の子供が現れ、 「私は北の星の精です。あなた達の村はここから遠い遠い北にあります。私の後について来て下さい」と静かに言いました。
狩人達は喜んで北の星の精の後について行くと、無事村に辿り着く事ができました。
その後狩人達は、その北の星を「いつも動かぬ星」と名づけました。
そして、その狩人達が死んで空に昇って星となり、今でも北極星について廻っているのだと伝えられています。
<アラビアの言い伝え>
アラビアでは、北極星を「地球の軸にはまっている穴」という意味の言葉で呼んでいました。
そして彼らの聖書であるコーランには、「神は陸にても海にても、暗き夜の道しるべとなるように、星々を与え給えり」とあって、 星々を仰いで砂漠を旅し、遠く聖都メッカを礼拝するときには、まず北極星によって北の方角を知ります。
また、北極星を見つめれば痛みが治り、目の痛みやケガをした時にも、痛むところを北極星の光にさらせば治ると信じられているそうです。

北極星は、正確には、春の星座に含まれるこぐま座にありますが、この季節、比較的観察しやすい星なので、ご紹介します。
残念ながら、私の自宅から北の方向には、市街地の中心が広がり、街の明かりの関係で大変見づらい星です。
正式にはラテン名の『ステラ・ポラリス-Stella Polaris(極の星)』で、英語では「the Pole-Star」、 航海の目印の星であることから、「ステラ・マリス-Stella Maris(海の星)」とも呼ばれ、Stellaはカトリック教会で聖母マリアを意味するものです。
また、別名『キノスラ-Cinosura(犬の尾)』とも云われ、これは元々この星座全体の名前だったものだと考えられています。
太陽からの距離800光年で、現在天の北極に最も近い輝星であるため、北極星という名前で呼ばれていますが、地球の歳差運動によって、この星が北極星になったのは今から約2000年前からで、 それまで古代の人々が天の北極にある星として観ていたのは、この星座のβ星コカブです。
それ以前は、りゅう座のα星トゥバンで、エジプトの大ピラミッドの北の入り口が、当時の北極星に向けて作られていたというのは、このりゅう座のα星の事です。
日本では、「北極様」「北のひとつ星」や、十二支で北の方角を子(ね)とするので、これを「子の星」等と呼び、 中国では、北の星の意味で「北辰(ほくしん)」や、「天皇大帝」と呼ばれていました。
<ネイティブ・アメリカンに伝わる北極星の精の話>
昔、狩人達が、遠い国迄狩りに出掛けて道に迷ってしまい、来る日も来る日も当てもなく、彷徨い歩くばかりでした。
そこで狩人達は、神々に生けにえを捧げて村の方角を教えてくれるように祈りました。
そして一同が焚火の周りで踊っていると、 何処からともなく、目をきらきらと輝かせた1人の子供が現れ、 「私は北の星の精です。あなた達の村はここから遠い遠い北にあります。私の後について来て下さい」と静かに言いました。
狩人達は喜んで北の星の精の後について行くと、無事村に辿り着く事ができました。
その後狩人達は、その北の星を「いつも動かぬ星」と名づけました。
そして、その狩人達が死んで空に昇って星となり、今でも北極星について廻っているのだと伝えられています。
<アラビアの言い伝え>
アラビアでは、北極星を「地球の軸にはまっている穴」という意味の言葉で呼んでいました。
そして彼らの聖書であるコーランには、「神は陸にても海にても、暗き夜の道しるべとなるように、星々を与え給えり」とあって、 星々を仰いで砂漠を旅し、遠く聖都メッカを礼拝するときには、まず北極星によって北の方角を知ります。
また、北極星を見つめれば痛みが治り、目の痛みやケガをした時にも、痛むところを北極星の光にさらせば治ると信じられているそうです。
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