ギリシア神話の神々26
<英雄オイディップス>

オイディップスを語る前に、彼の父親であるライオスの物語を少々。
ライオスはカドモスの曾孫で、テ-バイの正統な世継でしたが、当時摂政をしていたリュコスが夫婦揃ってゼウスの寵愛を受けたアンティオペを虐待した為に、ゼトスとアムピオン(ゼウスとアンティオペの子)によって王国を奪われました。
この時、ライオスはまだ子供でしたが、ペロプスが治めていた国ピサに逃れます。
ペロプスは後に、ピサの王女ヒッポダメイアに求婚して、その国の王になっていたのです。
ライオスは、此処でペロプスの妾腹の王子クリュシポスに 戦車競技を教えていましたが、やがてこの王子に懸想するようになり、彼を犯そうとします!
ちなみに王子は男の子、ライオスも男。
クリュシポスは、同性愛の相手になる事を拒みましたが、ペロプスの本妻ヒッポダメイアに暗殺され、騒ぎを恐れたライオスは、急ぎ自分の生まれ故郷のテ-バイに逃げ帰ります。
未遂とはいえ、王子を強姦されそうになったペロプスは、ライオスと諍いを起す事はありませんでしたが、代わりにその後3代に渡る呪いをかけたのです。
ライオスはテ-バイの王位に付いて、ペンテウスの孫にあたるイオカステという若く美しい王女と結婚したのですが、彼は結婚前に自分がアポロンの神託によって、ペロプスに呪われている事を知っており、 アポロンの巫女は更に「男の子が出来れば、その子は成長して父を殺し、母を犯す」とも告げたのです。
神話において神託は、必ず実現するので、賢明な人間ならば一生を独身で通したでしょう。
嘗て身につけた者を必ず不幸に陥れた「ハルモニアの首飾り」は、イオカステに贈られ、夫婦伴に健康であれば、子供はやがて生まれます。
或は、この子供の誕生こそが神の意思だったのかも知れません。
ライオスは預言を恐れ、生まれたばかりの赤子の足をピンで突き刺した上で、家来に渡し、キタイロンの山に捨てさせ、其の内寒さに凍え死にさせるか、野獣に食われるかするだろうと考えたのです。
その後、ライオスはイオカステとの間に子供が出来ないように気を配り、少年ばかりを寵愛していたと伝えられ、王妃がいるにも関わらず、同性愛に奔る王を嘆かわしく思ったのが、結婚の女神ヘラでした。
国王の倫理に反した恋は、ヘラの怒りにより国全体を不幸に巻き込みます。
ヘラによってテ-バイに送られたのが、怪獣スピンクスで、エジプトが起源とされるこの怪物は、ギリシャでは美しい女性の顔と胸にライオンの胴と足と尾を持ち 背中に翼が生えていると言われています。
この怪物がテ-バイの国境地帯に居座り、通りすがる者に謎をしかけては、答えられない者を取って食っていたのですが、何しろ国境に居座られ、この時のテ-バイの経済は、文物の交流が滞り破綻していったのです。
続く・・・・

オイディップスを語る前に、彼の父親であるライオスの物語を少々。
ライオスはカドモスの曾孫で、テ-バイの正統な世継でしたが、当時摂政をしていたリュコスが夫婦揃ってゼウスの寵愛を受けたアンティオペを虐待した為に、ゼトスとアムピオン(ゼウスとアンティオペの子)によって王国を奪われました。
この時、ライオスはまだ子供でしたが、ペロプスが治めていた国ピサに逃れます。
ペロプスは後に、ピサの王女ヒッポダメイアに求婚して、その国の王になっていたのです。
ライオスは、此処でペロプスの妾腹の王子クリュシポスに 戦車競技を教えていましたが、やがてこの王子に懸想するようになり、彼を犯そうとします!
ちなみに王子は男の子、ライオスも男。
クリュシポスは、同性愛の相手になる事を拒みましたが、ペロプスの本妻ヒッポダメイアに暗殺され、騒ぎを恐れたライオスは、急ぎ自分の生まれ故郷のテ-バイに逃げ帰ります。
未遂とはいえ、王子を強姦されそうになったペロプスは、ライオスと諍いを起す事はありませんでしたが、代わりにその後3代に渡る呪いをかけたのです。
ライオスはテ-バイの王位に付いて、ペンテウスの孫にあたるイオカステという若く美しい王女と結婚したのですが、彼は結婚前に自分がアポロンの神託によって、ペロプスに呪われている事を知っており、 アポロンの巫女は更に「男の子が出来れば、その子は成長して父を殺し、母を犯す」とも告げたのです。
神話において神託は、必ず実現するので、賢明な人間ならば一生を独身で通したでしょう。
嘗て身につけた者を必ず不幸に陥れた「ハルモニアの首飾り」は、イオカステに贈られ、夫婦伴に健康であれば、子供はやがて生まれます。
或は、この子供の誕生こそが神の意思だったのかも知れません。
ライオスは預言を恐れ、生まれたばかりの赤子の足をピンで突き刺した上で、家来に渡し、キタイロンの山に捨てさせ、其の内寒さに凍え死にさせるか、野獣に食われるかするだろうと考えたのです。
その後、ライオスはイオカステとの間に子供が出来ないように気を配り、少年ばかりを寵愛していたと伝えられ、王妃がいるにも関わらず、同性愛に奔る王を嘆かわしく思ったのが、結婚の女神ヘラでした。
国王の倫理に反した恋は、ヘラの怒りにより国全体を不幸に巻き込みます。
ヘラによってテ-バイに送られたのが、怪獣スピンクスで、エジプトが起源とされるこの怪物は、ギリシャでは美しい女性の顔と胸にライオンの胴と足と尾を持ち 背中に翼が生えていると言われています。
この怪物がテ-バイの国境地帯に居座り、通りすがる者に謎をしかけては、答えられない者を取って食っていたのですが、何しろ国境に居座られ、この時のテ-バイの経済は、文物の交流が滞り破綻していったのです。
続く・・・・
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