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2011/07/04

人類の軌跡その140:ミステリー22人類の祖先を創作した男

<ピルトダウンの人骨の正体その3>

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◎科学のメス

 骨が科学的な検査を受けたのは、ようやく1949年に成っての事でした。
この年、大英帝国博物館の若い地質学者ケネス・オークリーが、新しい科学的検査法で年代を測定する為に、サンプルを取る許可を得ました。
骨は地中に埋まっている間、土中にフッ素を吸収するので、フッ素の含有量が、地中に埋まっていた期間を測定する決め手に成ります。

 検査の結果、頭蓋骨と顎の骨は、僅か5万年前のものと測定され、ミッシング・リンクより遥かに進化した、ネアンデルタール人と同年代ものでした。

 オックスフォード大学の人類学者J・S・ワイナー博士も実証的な解明を試みた一人です。
博士はピルトダウン人に対する疑問を一つ一つ個別に洗い直し、分厚い人の頭蓋骨と、サルに似た顎骨に生えたヒトの歯(ヤスリをかけたかの様に、平らに磨り減っている)・・・答えは其処に在りました。
チンパンジーの歯を手に入れて、ワイナー博士がやすりをかけ、古さびをつけてみると、ピルトダウン人の歯のほぼ完璧な複製が誕生しました。
オークリー博士は、1953年にもピルトダウン人の骨の調査を再度実行し、ワイナー博士の検証を援護しました。
検査の結果、頭蓋骨は本物の化石であるものの、顎の部分は巧妙に細工された偽物であることが、決定的に証明され、其れは現在のチンパンジーの骨であり、歯は、古びた姿に加工されていました。

 偽造は誰の手で行われたのか、現在でも判明していませんが、あらゆる点からドーソンと判定せざるを得ない様です。
彼は、化石を取得し易い立場の居り、ピルトダウンで出土した骨の破片を改ざんし、古色を付けるに十分な解剖学と化学の知識を十分に持っていました。
彼の死後、発見が停止し、この様な芝居を演じて、何等かの利益を売る人物は、ドーソンだけでした。
彼には金は、必要在りませんでした。
しかし、ピルトダウン人は、彼に金以上に貴重な富、「名声」をもたらしたのです。

終わり・・・

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