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2011/07/19

人類の軌跡その150:ミステリー32 歴史の狭間④

<USSメイン号>スペイン帝国の終焉とアメリカ膨張政策の始まり

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注:文中メイン号を戦艦と表記していますが、当時の分類はACR-1:装甲巡洋艦に成ります。

 アメリカ合衆国海軍戦艦USSメイン号は、1898年1月、艦長チャールズ・D・シグズビー指揮の元、フロリダ州キーウェストに停泊し、145km南方のキューバ、アメリカ領事フュイッツヒー・リー将軍から届くであろう“2ドル”の暗号電信を待っていました。
暗号は、スペイン支配に抵抗するキューバ人の革命で、アメリカ人の人命と財産が脅かされ、アメリカ軍の支援が必要になったとの意味でした。

 当時、アメリカ合衆国には、革命介入の口実を得る機会を狙う人物も存在し、激しい新聞報道に煽動されたアメリカ一般大衆は、経済的動機と半官びいきの感情から、キューバの愛国者達に心情的応援を送っていたのです。

 やがて届いたリー将軍からの暗号は、誤報でしたが、アメリカ合衆国大統領ウィリアム・マッキンレーの指示により、メイン号はキューバのハバナへ公式儀礼訪問の為出港し、1月25日ハバナ港に投錨します。
その間、アメリカ海軍は、戦闘用艦艇をキーウェストに集結させ、戦闘準備を整えました。

 キューバ政府からの反アメリカ的意思表示はないまま、数日が経過し、2月9日アメリカとスペインの関係悪化を招く出来事が発生します。
ワシントン駐在のスペイン公使が、キューバの友人に出したスペイン語の私信が盗まれ、その文面が、ウィリアム・ハーストの経営する「ジャーナル」紙に掲載されたのでした。
スペイン公使は、率直な言葉づかいで、マッキンレー大統領を田舎者の弱虫と記しており、戦争状態を回避したい、スペイン本国は、急遽その公使を本国に更迭したのです。

 2月15日午後9時40分、将校26人、兵士328人のメーン号乗員は、艦上で通常の兵役任務を遂行していました。シグズビー艦長は、自室で家族宛の手紙を書き終え様とした当にその時、2度に渡って艦内で爆発が起こり、その衝撃で彼は床に叩きつけられました。
キューバ公使館で、中米スペイン公使の私信について、ワシントンに報告する、至急公文書を書いていたリー将軍は、窓に駆け寄り、火炎に包まれたメイン号が船尾から海中に没する姿を目の当たりしたのでした。

 6682tの戦艦が沈没し、その弾薬が海中で爆発する最中、その場に居合わせたスペイン人船員達は、犠牲者を収容する事に懸命でした。

続く・・・
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