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2011/09/27

人類の軌跡その204:歴史の狭間で⑲

<第二次世界大戦前夜の周辺諸国:イギリス 大英帝国の威信を賭けて>
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イギリス海軍 戦艦ヴァンガード

◎経済不況と軍備

 イギリスは、第一次世界大戦には勝利したものの、人的、経済的損失は膨大なもので、戦前のイギリスの国際的な優位(パックス・ブリタニカ)は失われ、膨大な戦時債務だけが残る結果となりました。
1920年代には、国債償還の為の予算が年間予算の半数、GNP7%という膨大なものとなり、財政的硬直化が顕著で、衰退傾向にあった伝統的輸出産業の繊維、鉄鋼、石炭、造船産業の国際競争力の弱体化による恒常的な不景気は、大量の失業者を生み、経済再建は遅々として進まず、1929年の世界大恐慌の決定的な追い打ちを受ける事となり、この為、大戦間は、財政再建の為に思い切った軍縮に迫られました。

 しかし、1933年にドイツでヒトラー率いる、国家社会主義労働者党の権力掌握は、イギリスに危惧を抱かせるに十分であり、これに呼応して、1934年には国防関係委員会は、防衛費の増額と、ヨーロッパで戦えるだけの兵力の増強を政府に勧告し、又、1935年ドイツのヴェルサイユ体制の重大な違反である再軍備宣言を行ったことに対応して、イギリスは英独海軍協定を締結し、ドイツの再軍備化を部分的認める事と引き替えに、イギリスはドイツを国際協定の枠内に引き込みました。
更に1937年に第二次海軍協定をドイツと結び、第二回ロンドン海軍条約の国際制限厳守を履行せる努力を行ったものの、結果的に失敗に終わり、大戦を避けられないと判断したイギリスは、1935年以降5年間も15億ポンド規模の再軍備計画を画策しますが、一方で軍備が整う間の時間稼ぎの為、ドイツを刺激する事が無い様に、譲歩策(宥和政策)を進めたのでした。

続く・・・


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