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2011/10/21

人類の軌跡その223:中国王朝伝説③

<伝説の中国夏王朝その③>

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◎三皇五帝(伝説)

 夏王朝の前に三皇五帝の時代を置くのが一般的ではあるが、神話的な要素も強く、矛盾する諸説話が存在する等、実在の人物等ではないとする説が主流を占めます。

 三皇は、庖犧(ほうぎ)、女媧(じょか)、神農(しんのう)。
 五帝は、黄帝(こうてい)、帝顓頊(ていせんぎょく)、帝嚳(ていこく)、堯(ぎょう)、舜(しゅん)。

 但し、異説も多く、庖犧を伏犧(ふくぎ)とする説、女媧の代わりに祝融(しゅくゆう)を加える説、燧人を加える説、五帝の黄帝を加える説さえ存在し、又、三皇を、天皇・地皇・人皇(上図挿絵参照)を差すとする説も存在しています。
司馬遷の「史記」では、幾らかでも歴史として信頼出来る説として、五帝から記述を初めていますが、後に唐の司馬貞が三皇の部分を補ったと伝えられています。

◎庖犧(ほうぎ)又は 伏犧(ふくぎ)

 伏犧と女媧についての伝承は苗族(現在は主に貴州省・雲南省に住む)の間に多く、彼らの祖先ではないかという説が有力であり、伏犧と女媧は、蛇身人首とされ、トルファン盆地から出土した彩色絹画では、2人は蛇の体を互いに巻き付け合い、手にはコンパスと定規を持つ姿に描かれています。

 苗族の伝承では、伏犧と女媧は兄妹(あるいは姉弟)で、彼らの父が雷帝と戦った時、雷帝は洪水によって攻め、兄妹(あるいは姉弟)以外の人類は全滅してしまいましたが、2人は夫婦となり人類を伝えたと云います。
「犧」の字は、神や祖先に捧げる「生贄」の意味と、そこから派生して「欠陥がなく整ったもの」「偉大にして秀麗完美なもの」との意味が存在します。

続く・・・


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