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2012/01/19

人類の軌跡その286:シベリア出兵その④

<シベリア出兵その④>

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◎兵士にとっての大義その1

 兵士は出兵目的を理解していたのでしょうか?
領土獲得が本意としても、事実を広言できる時代では既に無く、当然兵士は何も説明を受けていません。
多くは同盟、日本は連合国(当時イギリス、フランスはその様に呼称しましたが、日本、アメリカではあまり一般的では無く、アメリカは参戦が遅いから理解も出来ますが、日本に関しては、不可解です)の一部に属しており要請されたからだと受け取りました。
従って、シベリア出兵は他国の戦争で、これでは防衛戦争(敵国内で戦うにせよ)に比べ士気も上がりません。
問題として当時の日本軍はドイツ式の徴兵の軍隊で在り、会計上も外征の為、徴兵軍を使用すると特別の費用支出という認識が弱く成ります。

 イギリス、フランスは同盟、外征の為には志願兵の部隊又は、傭兵を使用しました。
志願と徴兵の2本立ての軍組織で在り、アメリカは現在でも外征には原則全員志願の海兵隊を第一義に使用します。一方、日本には徴兵軍しか存在せず、当初ハルビン特務機関は、この隘路を打開する為日本人義勇軍を編成しますが、失敗に終わります。

 シベリア出兵は、連合国の大義に従った出兵と大半の人間は理解し、領土獲得も地図獲得も徴兵軍を納得させる目的が欲しいが為の口実の様に思えます。
第1次大戦で、この様に抽象的な理由で参戦した国にイギリスが在り、イギリスはベルギーの中立侵犯を理由に参戦し、結果として100万人の戦死者を出し、戦後イギリスには絶対平和主義が流行しましたが、被害の少ない日本には、その様な世論も起こりませんでした。
同盟を理由として参戦する事は、普通次の戦争でその同盟国が味方と成り、戦う事を期待します。
ところがシベリア出兵以降、極東で唯一の大国と成った日本に、同盟国は不必要と認識され、本来最大の目的、連合国の一員としての行動は忘れ去られ、また将来の味方として期待する事も放棄したのでした。
現在でも他国の紛争に巻き込まれるな、という声が存在しますが、その声に従うと双務的な軍事同盟や中立保障条約を全て否定する事に成ります。
その事実を如実に表すのが、シベリア出兵が終了(同時にワシントン会議)後、1936年の日独防共協定成立の間であると思います。

続く・・・


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