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2012/03/28

人類の軌跡その338:アジア貿易①

<アジア貿易その①>

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長崎のポルトガル船

◎ポルトガル人の進出とアジア貿易

 ポルトガルはインド航路に如何にして進出して行ったのでしょう?
ポルトガル人が進出する以前から、インド洋には海上交易路が確立されていました。
インド商人、イスラム商人が進出していたのですが、特にエジプトのマムルーク朝が海上貿易を積極的に推進し、アジアとヨーロッパを繋ぐ中継貿易で利益を得ていました。

 ポルトガルの進出は、マムルーク朝の権益に、割り込む事となり、ポルトガルは、ライバルとなるマムルーク朝の海軍を撃破して、紅海・インド洋海路を確保しました。
当時、アジアでは、ポルトガル人の装備した大砲と鉄砲の威力は卓越しており、ポルトガルはインド洋沿岸各地を占領して要塞を建設します。
場所を羅列しただけでも、アフリカ東海岸には、マリンディ、キルワ、モザンビーク、アラビア半島の沖合のソコトラ島、ペルシア湾岸のホルムズ、インド西海岸には、ディウ、ダマン、バセイン、チャウル、ゴア、アンジェディヴァ、オノール、マンガロール、カナノール、カリカット、コーチン、セイロン島にコロンボ。
ポルトガルが、香辛料貿易を独占した事を実感するものです。

 香辛料貿易が如何に利益を生む商材で在ったのか?
1506年のリスボンでの価格は、香辛料1キンタル(50.8kg)当たり、輸送料を含めた原価と、販売価格は以下の通りです。

 コショウ原価6.08クルザード、販売価格22クルザード、利益率262%!
クローヴ原価10.58クルザード、販売価格60~65クルザード、利益率467~514%!!
ナツメグ原価7.08クルザード、販売価格300クルザード、利益率4137%!!!
(コレだけ粗利が在れば、資金繰りは不要!)
之が要塞を各地に作ってインド航路を独占する理由で、独占すれば値段は更に自由に設定できます。

 ポルトガルがアジア貿易に参入する過程を辿ると、インドの要衝ゴア占領が1510年、翌年の1511年にはマレー半島のマラッカを占領しています。
マラッカは香辛料の原産地、モルッカ諸島とインドの中間点に位置し、狭隘なマラッカ海峡を支配下に置く為の重要な中継地点でした。
1517年、中国の広州で中国貿易に進出。
中国の当時の王朝明とポルトガルは、明の倭寇対策に協力する見返りに、1557年にはマカオに居住権を得ています。
ポルトガル人の日本渡来は1543年、火縄銃を種子島に伝えたのが最初と云われ、その後ポルトガル人は九州各地に進出して貿易を行居ます。
日本史では南蛮貿易です。

続く・・・


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