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2012/05/10

人類の軌跡その372:アメリカ合衆国成立以前の北アメリカ④

<17世紀における北アメリカの植民地化④>

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「大草原の小さな家」より(少々時代と地域は違いますが)

 さて、昨日の記事に書き連ねた「ことわざ」ですが、「早起きは人を健康に、金持ちに、賢くする」と云うと意味は??と思いますが、「早起きは三文の得」と翻訳されて、日本でも有名です。
しかし、早起きは健康には良いですが、金持ちになりますか?
9時から仕事が始まるサラリーマンが朝の4時に起きて5時に会社に行くことは出来ません。
 
 しかし、13植民地の人々は、このことわざを読んで、「なるほど、そうだ、早起きして金持ちになろう」と、納得したに違いないのです。
そうでなければ、『貧しきリチャードの暦』がベストセラーになるはずが在りません。

 早起きしたら金持ちになる仕事なんでしょう?
農業なのです。

 植民地に渡ってきた人達の多くは農業に従事していますが、特別な環境に在りました。土地は無尽蔵、未開の荒野が果てしなく広がっています。
早起きして、僅かな広さでも開墾すれば、それが自分の農地となり、翌年の収穫増加につながります。
働けば働く程、耕作地が広がる環境に在ったのが、当時の13植民地なのです。
そして、フランクリンは農民達に、「気を抜かずに頑張れ」、と応援をしている訳です。

 以前放送された、ローラ・インガルスワイルダー作『大草原の小さな家』、あのドラマに登場する、インガルス家のイメージです。
大きな農場を経営しているような農民ではなく、自分の力だけでやっている自営農民です。
頑張るのは、あくまでも自分です。
「天は自ら助くるものを助く」、自助努力の精神とかフロンティア・スピリットとか、アメリカ人の精神的な柱が形成されていきました。

 そして、応援しているフランクリン自身が、自分の才覚と努力で一文無しから大金持ちに成っている訳で、アメリカンドリームを最初に実現した人なので、説得力が在ります。

 フランクリンの言葉を紹介して今日は終わりにします。

「ヨーロッパでは名門に価値があるが、…アメリカでは他人の事を『あの人はどういう身分か?』とは聞かないで、『あの人は何ができるか?』と聞くのである。
その人に有用な技能があれば歓迎されるし、それを行なって上手にできれば、彼を知る者から尊敬される。
だが、ただ家柄が良いと云うだけの人が、そのためだけの理由で、何か官職か俸給を得て、社会に寄食しようとすれば、軽蔑され無視されるであろう」

終わり・・・

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