2012/08/03

人類の軌跡その443:ラテンアメリカの独立①

<ラテンアメリカの独立その①>

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ハイチ:シタデル要塞

◎ラテンアメリカの住民構成

 ラテンアメリカとは、ラテン系民族の国家であるスペインとポルトガルの植民地となった、アメリカ大陸の地域を指しています。
具体的には、中南米とカリブ海地域で、現在のアメリカ合衆国とカナダ以外の地域です。
この地域が、1810年代以降、次々と独立を達成していきます。

 スペインの植民地の場合、支配者はスペイン人ですが、これは二つのグループに分かれます。
一つはスペイン本国人で、現在は植民地に来ているが、スペイン本国で生まれ、いずれは本国に帰国するだろう人々。
もう一つは、植民地で生まれ育ったスペイン人でクリオーリョと呼びます。
スペイン本国政府からみれば植民地は、本国を豊かにする為の領土ですから、重商主義政策によってその富を吸い上げようとします。
結果として、植民地生まれのクリオーリョは、経済的には本国政府に不満を持ちます。
此れは、イギリスと北米13植民地の関係と同様でした。

 次に先住民、インティヘナです。
北米と違って、中南米にはアステカ帝国、インカ帝国など高度な文明国が繁栄していた結果、メキシコ、ペルーでは先住民の人口も多く、(メキシコ中央高原の先住民推定人口は、1518年で2520万人、インカ帝国の人口推計は、400万~1500万の幅が存在しますが)少数のスペイン人が直接統治するのは不可能で、先住民の首長層を利用して間接支配を行いました。
又、スペイン国王は理論上、先住民をスペイン人と同様に臣民としていました。
この部分は、イギリス人が先住民を単なる邪魔者として、その存在を無視した態度と大きく異なるところです。

 先住民は、スペイン人が持ち込んだ各種の伝染病に対して免疫が存在せず、17世紀前半迄に極端な人口減少が続きましたが、その後は人口増加に転じます。
又、メスティーソと呼ばれる、先住民とスペイン人の混血の人々も多く、分類上は先住民に入れて考えます。
(インカ帝国を滅ぼしたピサロは、インカ皇帝一族の娘達との間に複数の子供をもうけ、子供の一人はピサロの遺産を相続しています。)
 
 労働力不足を補う為にアフリカ大陸からつれてこられた奴隷、及びその子孫の黒人もカリブ海地域やブラジルでは大きな比重を占め、黒人とスペイン人の混血の人々は特にムラートと呼ばれました。

続く・・・


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