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2008/10/31

「風の谷のナウシカ」

風の谷のナウシカのコミック版と映画版の違い2

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前回の続き
アニメージュの連載1年ほどで、アニメ化の話が持ち上がります。

 但し、「アニメグランプリ」というイベントでの5分くらいのパイロット・フィルムとしてのお話でした。
しかし、宮崎監督の「5分じゃ何も描けませんよ」という言葉で、10分案に変わります。
当初は、70分のバージョンで、コミック版の前史にあたるナウシカの幼年時代やユパとの出会いなどが考えられていました。

 ナウシカの、幼少時代を描いたもの。風の谷の後継者たるナウシカは、5歳のときからタコを使い一人前の”風使い”になるべく訓練を受けはじめる。”風使い”とは、訓練により空気の流れを読み取る能力を身につけ、ふかいからくる胞子の危険を事前に察知したり蟲に襲われる小動物や任下を助けるものたちをいう。・・・そして幼いナウシカが学問と剣の師・ユパや小さい王蟲との出会いを通じて成長していく姿を描く。

 本当に見てみたい作品ですが、この頃のイメージが数点、ナウシカ水彩画集に収録されています。

 さて、徳間書店と取引関係のある博報堂に、たまたま宮崎駿監督の弟さんが、在職していた偶然もあり、、70分の番組は、共同での映画製作の話にまで発展します。
こうして、もともとは映画やアニメーションでは表現できない世界を描いていたはずだった「ナウシカ」は、映画化の道を歩みます。

 映画の主題は、コミック版とほぼ同じで、以下のものでした。

・自然と人間の関わり。
・バイオテクノロジーへの警鐘。
・クシャナの権力闘争。
・ペジテの権力闘争。
・ナウシカとクシャナの確執。
・緑の奇跡-風の谷の心なごむ生活。

 しかし、どう縮めても、時間的制約のある映画でこれらの要素を詰め込むのは不可能との判断がなされ、土鬼の存在やクシャナの兄弟達との権力闘争をはじめとし、多くの要素が削除されました。

 映画は1984年に公開され、大ヒットします。
アニメーションの仕事を干されていた宮崎監督にとって、絶対に失敗は許されない環境での大成功でした。
『キネマ旬報』の読者選出日本映画ベスト1にもなりました。
「宮崎駿」という名前が、アニメファンの枠をこえて、一般に認識されたのはこのタイミングだったと思います。

 しかし、実際にはこの時点では、まだコミック版も2巻まで出た段階であり、物語の多くの要素は未展開でした。
映画公開後、またコミック版の連載が再開されます。

 しかし、その後も、「ラピュタ」や「トトロ」をはじめとした多くの映画が製作されるタイミングになると連載は中断され、映画製作がひと段落すると連載が再開されるということが続きます。

 結局、最終的に完結を見たのは1994年、実に、最初のアニメージュ連載から13年たっていました。

 そこには、2時間枠に縛られた映画では表現できない、豊かで深い様々なイメージが、見事に構築されていたのでした。
宮崎駿監督の嫌がる言い方ですが、間違いなく「ライフワーク」と呼べるものでしょう。

 映画は映画でとても魅力的な作品ですが、もしコミック版を未読の方が居られるなら、是非読んでください。
いわゆる「宮崎アニメ」では描かれることの無い、魅力的で深い凄みのある「ナウシカ」の世界が描かれています。

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