2013/01/26

歴史のお話その22:オリエント史⑦

<オリエント史⑦>

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◎ゾロアスター教(拝火教)

 開祖ザラスシュトラ(紀元前16世紀乃至紀元前10世紀頃の人物とされるも詳細は不明)は、古代アーリア人の既存の宗教に反旗を翻し、ゾロアスター教を成立させました。
後の時代に編纂される経典が「アヴェスター」です。
ゾロアスター教は、興味深い宗教で、ユダヤ教が一神教とすれば、ゾロアスター教は二神教で、神が二人います。
一つが光の神、光明神アフラ=マズダ、対立するのが闇の神、暗黒神アーリマンなのです。

 ゾロアスター教によれば、アフラ=マズダとアーリマンは永遠に戦いつづけ、それぞれ天使の軍隊と悪魔の軍隊を率いて戦っています。
そして、この世に起きるあらゆる出来事は総て、この二人の神の戦いの現れと考えるのです。
永遠に戦うと述べましたが、どの位時間が必要なのか判りませんが、やがて勝敗が決まり、最後には光の神アフラ=マズダが勝つのです。
実に興味深い箇所として、アフラ=マズダの勝利の後で救世主が現れ、救世主はそれ迄この世に生をうけて死んでいった人々を総て蘇生させるのです。
そして、復活した人々を善悪に振り分け、天国と地獄に選別するのですが、この部分がゾロアスター教に於ける「最後の審判」です。

 何処か、キリスト教や、ユダヤ教に似ているのですが、それではユダヤ教とゾロアスター教は、どちらが先に成立したのかを考察するとゾロアスター教の方が早いのです。
ユダヤ教の救世主待望思想や最後の審判の観念は、ゾロアスター教の影響を受けて生まれたと云われています。

 因みにユダヤ教、キリスト教はヤハウェ神信仰の一神教であると先に書きましたが、聖書を読んで見ると悪魔の存在に気付きます。
悪魔は一体どの様な存在なのでしょうか?
旧約聖書の「ヨブ記」等では、神が悪魔の挑発に乗って義人ヨブに試練を与えますが、神は悪魔とほとんど同じレベルで論争しています。
この悪魔もゾロアスター教のアーリマンがユダヤ教の中に紛れ込んだものと云われています。
ヘブライ人は、アケメネス朝の支配下でユダヤ教を確立していますので、理解できると思います。

 このゾロアスター教は、西方のヘブライ人だけでなく、東方のインドにも影響を与えました。
アフラ=マズダはインドに入り、光明仏ヴィローシャナに成り、更にヴィローシャナは中国、朝鮮半島を通って日本にも渡来しました。
これが毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)、奈良の大仏です。

 ゾロアスター教は現在でも信者が、イランに4万5千人、インドのムンバイを中心に10万人程存在しています。

オリエント史・終わり・・・

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