2013/02/18

歴史のお話その41:ギリシア・ヘレニズムの文化①

<ギリシア・ヘレニズム文化①>

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アテネの学堂

1、自然哲学

 世界で最初に哲学を生み出したのがギリシア人でした。
古代ギリシア市民は、余暇の時間がふんだんに在りました(羨ましい!)。
畑仕事等の労働は奴隷が行い、夫婦で家事を分担する発想は全く無く、家事は基本的に女性が行いました。
市民=男は、特に決まって行う仕事は在りませんでしたから、昼間からアゴラと呼ばれる広場に集まって、友人達と会話を楽しみ、次の戦争の為に身体を鍛えたのでした。

 人間は余暇の時間が沢山在ると色々なことを考えるものです。
「何で世界は出来ているのか?」。
最初の哲学は自然哲学と云い、現在なら科学分野に相当することを思考したのです。
世界の成り立ち等ですが、実験道具も何も無い時代なので、頭の中で論理を組立てたのです。

 その最初の人物がタレース(紀元前580年頃)です。
タレースはイオニア地方ミレトス人で、ギリシア本土では在りませんが、タレース以外にも自然哲学者は、イオニア地方やシチリア島の人が目立ちます。
ギリシア本土でことが、伝統に因われず他民族の刺激等を受けて、新しい発想が生まれたとも言われています。

 タレースの言葉「万物の根元は水である」。
これが最初の哲学の言葉で、世界は水から出来ている、と云う発想は幼稚に思えるかも知れませんが、やはり画期的なのです。
一つは、世界の成り立ちを追及した点、そして二つ目に、最も重要な箇所ですが、世界の成り立ちを神様の存在を抜きで考えたことで、この発想は独特でした。

 タレースはただ哲学をしただけでは無く、日食を予言し、川の流水量を調整して軍隊の渡河を可能にしたりと、色々な技術を持っていました。

 ヘラクレイトス(紀元前500年頃)は「万物の根元は火である」と説きました。
最も有名な言葉は「万物は流転する」ですが、炎が止まっていない様に、全てのものは一瞬も同じところに止まらない、と考えたと云われています。
火でも水でも空気でも何でもありで、いろいろな考えが出てきますが、やがて発想は抽象的になってきます。

 その中でもデモクリトス(紀元前460年頃~紀元前370年頃)は、特に重要です。
「万物の根元は原子(アトム)である」。
物を極小の世界に向かって行くと、最後は小さな原子になると説きました。
現在の物理学の知識と基本的に同様ですが、頭の中で考えるだけでも、ここまで到達できるのです。

 抽象の極限がピタゴラス(紀元前6世紀)で、数学の基礎を創った人物ですが、彼は「万物の根元は数である」と説きました。

ギリシア・ヘレニズムの文化・続く・・・

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