2013/04/12

歴史のお話その87:キリスト教の成立①

<キリスト教の成立①>

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十戒・パラマウント映画1956年作・主演チャールトン・ヘストン 監督 セシル・B・デミルより

1、紀元前後のパレスチナ地方

 4世紀以降ローマ帝国ではキリスト教が認められて、やがて国教になるのですがが、このキリスト教の成立を見ていきたいと思います。

 イエスによってこの宗教が生まれたことは、キリスト教徒以外でも周知の事実で、改めて述べればイエスは実在の人物です。
あまりにも伝説化されてしまい架空の人物と思っている人もおりますが。

 イエスは前4年位に生まれ、紀元後30年位に死んでいます。
ローマ初代皇帝オクタヴィアヌス(アウグストゥス)と同じ時代で、場所はパレスチナ地方、ユダヤ人が住んでいる地方です。
イエスも当然ユダヤ人で、パレスチナ地方はちょうどイエスが幼い時にローマの属州に成っています。現在のイスラエルとほぼ同位置です。

 イエスはローマ帝国の領土で活動し殉教したのですから、ローマ帝国でキリスト教の信者が増加する事は当たり前と云えば当たり前な訳です。

 ローマ人の宗教は多神教で、基本的にギリシアの神々と同様ですが、領土が拡大するにつれていろいろな地方の神々がローマに伝わり、彼等は適当によろずの神様を信じていますから、他民族の宗教に対しても特に弾圧することもなかったのです。

 ユダヤ人の宗教はユダヤ教、一神教で当時の世界では特殊な信仰でしたが、それを弾圧するようなことをローマは行いません。
しかし、ユダヤ人に重税をかけ、当然ユダヤ人たちの生活は苦しくなる中で、救世主=メシアの出現を待ち望む気持ちが強くなって来ます。

 当時のユダヤ教は律法主義だと云われています。
簡単に言えば、宗教には形式や戒律がある訳ですが、その戒律を厳しく守って行く考え方です。
モーセの十戒以来ユダヤ人達にはいろいろな戒律が存在しており、現在でも次の様な事が実際にお粉割れています。
「ある晩、戸をこつこつとたたく音がした。だれかと開けてみると、初老の婦人。同じアパートの住人だといい、「あなたはユダヤ人じゃないでしょう」と聞く。ガスが漏れているみたいなので、栓を閉めてほしいと言うのだ。
 そういえば、この日はシャバット。ユダヤ教の安息の日だった。火をともす作業をしてはいけないとされ、中世のユダヤ人たちは非ユダヤ教徒に頼んで火をつけてもらっていた、という話を思い出した。現代では、電気や機械を作動させることがいけないとされ、戒律を守る人々は金曜日の夜から土曜の夜にかけ、それに類する行為を避ける。
 車の運転はもちろんだめ。…後略…」

 安息日には仕事をしてはいけないという戒律が存在しています。
上述にお話の理由は、このおばあさん、自分の部屋のガスが漏れているので、自分で栓を閉めれば良いのに、戒律破りになるからできないと言う。だから、戒律に関係ない外国人に栓を閉めてくれと頼みに来たのです。
このお話は中世や近世の事では無く、21世紀、現代の事なのです。
2000年前の戒律重視は如何程だったと想像できます。
なぜ、戒律を守らなければならないか、其れは神との約束なので、過ちを犯せば救われないのです。
天国には行けません。(映画 十戒にはこの戒律が詳しく登場しています)

キリスト教の成立・続く・・・

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