2013/04/15

歴史のお話その89:キリスト教の成立③

<キリスト教の成立③>

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『マリア』(The Nativity Story)

2、イエスの生涯その2

 話の本筋はどうも以下の様です。
マリアとヨセフは婚約者同士でしたが、婚約中にマリアのお腹がどんどん大きくなりました。
誰かと何かが在ったと思われますが、どんな事情が有ったかは永久に判らないでしょう。
ヨセフとしては身に覚えがなく、不埒な女だ、と婚約破棄をしても誰にも非難されません。
婚約破棄が洋の東西、現在過去未来に渡って普通なのですが、聖書を読むと、やはりヨセフは悩んだらしい。
しかし、結局そんなマリアを受け入れて結婚し、そして、生まれたのがイエスです。

 マリアとヨセフはその後、何人かの子供を授かっています。
イエスには、弟妹何人か居た様子で、更にはイエスの出生の事情を村の皆が知っていたとも伝えられています。
後にイエスが布教活動をはじめて、自分の故郷の近くでも説法をします。
その時、同郷の者達が来ていてイエスを野次るのですが、その野次の言葉が「あれは、マリアの子イエスじゃないか!」と言うのですね。
誰々の子誰々というのが当時人を呼ぶときの一般的な言い方なのですが、普通は父親の名に続けて本人の名を呼びます。
本来、イエスなら「ヨセフの子イエス」と呼ぶべきですが、「マリアの子イエス」と云う事は「お前の母親はマリアだが親父は誰か判らない」「不義の子」と揶揄しているのです。
この様に、彼の出生は秘密でも無く、イエス自身もそのことを知っていたでしょう。

 イエス自身が戒律からはみだした生まれ方をしており、「不義の子」イエスは、だからこそのちに、最も貧しく虐げられ、絶望の中で生きていかざるを得ない人々の側にたって、救いを説く事になったのだと思います。

 聖母マリアの処女懐胎、という言葉にはそんな背景が隠されているのです。

 イエスの若い時代のことはわかりません。
多分ヨセフと一緒に大工をしていたと思われますが、30歳を過ぎた頃から、突如布教活動を開始します。

 此処で重要なのは、イエスはあくまでもユダヤ教徒で、新しい宗教を創ろうと考えていたわけでは無く、律法主義に偏っているユダヤ教を改革しようと考えていたのだと思います。

3、イエスの教え

 先日の記事で、触れた事の繰り返しになりますが、イエスの教えの特徴をもう一度確認します。

 まず、ユダヤ教の戒律を無視します。
最も基本的な戒律の安息日も平気で無視するのですが、次の様な言葉が残っています。
「安息日が人間の為に在るのであって、人間が安息日の為に在るのではない」

 次に、階級、貧富の差を超越した神の愛を説いたと言われます。
身分が卑しくても、貧乏でも、戒律を守れなくても神は愛し救ってくれる。
有名なイエスの言葉で、「金持ちが天国にはいるのは、ラクダが針の穴を通るよりも難しい」。
この意味は、金持ちは救われない、では誰が救われるか、それは貧者だと、イエスは伝えていると思います。

キリスト教の成立・続く・・・
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