2014/02/07

歴史のお話その316:語り継がれる伝説、伝承、物語103

<スフィンクス>

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オイディプスとスフィンクス

 何時も大ピラミッドの陰に隠れ、余り話題にされる事が少ないですが、若しエジプト以外の土地に存在したのであれば、現在でも話題に欠く事は無いと思われます。

 スフィンクスは、古代オリエントの神話に登場する、人間の頭とライオンの体を持った半人半獣の怪物で、その起源はエジプトに在り、王者の権力の象徴した姿を現しているとされました。

 ギゼーの大ピラミッドの傍に存在するスフィンクスは、大ピラミッドとほぼ同時代に創建された物と推定され、世界最古の像の一つと云われています。
岩山を利用して、造営された物で、前足から尾の先までの長さは、73.5m、高さ21m、顔幅は4mに達します。
頭部には、王権の象徴である頭飾りを付け、前額には王者のシンボルであるコブラを付け、現在は失われてしまいましたが、立派な顎鬚も付けていました。
表面は漆喰と彩色仕上げが、成されていたと推定され、スフィンクスの顔は、第四王朝ケフレン王(カフラー王)のものと云われています。

 このスフィンクスは、18世紀乃至20世紀迄の間、頭部だけを地表に出し、体の部分は砂の中に埋まった状態でしたが、之はむしろ幸運であったと言わざるを得ません。
永年の砂嵐や異民族の侵入による、破壊、略奪から、守られたと思われるからです。

 スフィンクスの頭部は、長い年月風雨に曝され、自然に侵食された他、一時エジプトがイスラム勢力に飲み込まれた頃、之を異教の神像と見なした彼等は、無残にもその頭部を破壊し、更に近代では、大砲等の標的となり損壊が進みました。

 20世紀に成り、古代エジプトに関する研究が進むと、スフィンクスも砂に覆われた部分が発掘され、その姿を太陽の下に見せたのでした。
この発掘作業で、両前足の間に碑文が存在する事が確認され、第18王朝のトトメス4世(在位紀元前1422年~紀元前1413年)が記したものでその内容は、「王が即位する以前、狩の途中現在のスフィンクスの傍で休息をしている時、日の神ハルマチスの化身と考えられるスフィンクスが、夢に現れて、もし王子がこの砂に埋もれた体を清掃してくれたならば、2国の王にする事を約束した」事が記されています。

 カルナック神殿の参道の両側には、第19王朝ラムセス2世(在位紀元前1301年~紀元前1234年)が建立したと伝えられる、多数のスフィンクスが並んでいます。

 処で、このスフィンクスは、何のために造られたのでしょう?
顔はファラオ、体は百獣の王ライオンを模しているのですから、国王の権威を広く世に広めようとしたのだと、考えられています。

 スフィンクスは、エジプト以外の土地でも広く知られており、特にギリシアでは、幼児をさらう怪物として知られ、ギリシア神話に登場する女神ヘラが、テーベに送り込んだスフィンクスは、人々に謎をかけ(朝は4つ足、昼は2本足、夜は3本足で歩く動物は何か)、解けない者をさらい食ったと云います。
やがて、オイディプスが「其れは人間」と答え、謎を解かれた、スフィンクスは死んだと云います。

続く・・・
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