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2014/03/04

歴史のお話その327:語り継がれる伝説、伝承、物語115

<ストーンヘンジ>

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◎巨石文化

 イギリス、ソールズベリーに在るストーンヘンジは、石垣と言った意味で、先史時代の巨石記念物の一つに数えられます。
元来、巨石記念物は、北部ヨーロッパに多数現存していますが、北部ヨーロッパに限らず、フランス、スペイン、シリア、インド、中国等にも類似のものを見る事が出来、イースター島の巨人石像もこのグループに数える事も可能と思います。

 巨石記念物には、メンヒルの様に自然石を一本の柱の様に立てたものや、アリニュマンと呼ばれる多数のメンヒルを直線状に配列したもの、ストーンサークルに様に、立石を環状に配置したもの、ドルメンと呼ぶ平らな石を天井石として、その下に支えと成る柱石を配置し、一見棚の様に組み立てたものが知られています。

 これ等の巨石記念物は、如何なる目的で造営されたのでしょうか?
勿論、宗教的目的が在ったと思われますし、ドルメンには現在の墓石の一種と見なす研究者も存在します。

 人類の知恵が進むに連れて、生死に区別が生じ、霊魂の事を考える様に成りました。
最初、人間は死んでも、その場所にそのままに残され、鳥や獣に食い荒らされるままにされていました。
処が、霊魂の事を考える様に成ると、死んだ者をそのままにしておけず、その死体を丁寧に埋葬しその上に大きな石を置きました。
死んだ人物の魂の存在を恐れた結果だと考えられ、その為膝や腕を折り曲げて埋葬したのでした。
ドルメンもその一つであり、その発展した形態がエジプトや中南米のピラミッドと云う事が出来るのでしょう。

◎ストーンサークル

 ストーンサークルでは、イギリスのヴィルトシャーに現存する物が、有名で構造的には直径114mの土手を廻らせた濠に囲まれ、現在四重の石のサークル(環)が存在しています。
第一のサークルは30本の支柱列が円形を造り、その上に置かれた横石を渡した構造に成っています。
支柱石の高さは約4m、第二のサークルは高さ1.8mの小型の石を円形に配列し、第三のサークルは高さ6m乃至7mの大石を組んだトリリトン構造が5組、馬蹄型に配置されています。
その内部に同じく馬蹄型に19個の立石が並び、更にその内部の中心に平石1個が設置されています。
これ等のサークルは必ずしも同時期に建設されたものでは無く、何れにしても太陽信仰に起因した宗教的な物と考えられ、放射性同位元素の測定により、紀元前1840年前後に建設されたものと考えられています。

続く・・・
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