2015/09/13

歴史を歩く135

17ヨーロッパ世界の拡大・アメリカ大陸の「発見」

アメリカ大陸の発見

地球儀
地球儀:南北アメリカ大陸

 アメリカ大陸程、幾度も“発見”された土地は殆んど無いと思います。
諸説を総合すると、クリストファー・コロンブスが1492年にカリブ海の島に辿り着くよりも遥かな昔に、フェニキア人、アイルランド人、バイキング、ウェールズ人、中国人が“新世界”に到達している事になります。
特にアジア人は数千年前にアメリカ大陸を“発見”した点においてほぼ学会の説は一致している様です。
アジア人は、狭いベーリング海を越えてアラスカに渡り、北アメリカの南部と東部に広がり、更に南アメリカへと南下しています。

 中国人説は、近年、北京大学の研究者から提起された学説で、西暦459年、5人の中国人が太平洋を横断して、メキシコに到達し、6世紀の伝承では一人の仏教僧が、日本から東に7400km航海し、扶桑(フサン)と呼ばれる大陸を発見したと云います。
是は現在のアメリカ大陸で在るか否か、結論は出ていませんが、船が風と潮流の関係で、アメリカ沿岸に到達する事は在ったかも分かりません。
現在、その様な船や乗組員を物語る資料は、一切存在していません。

①アイルランド人はアメリカに到達したのか?

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ドルイドの宗教儀式

 旅や旅行者の年代史研究の第一人者、サミュエル・エリオット・モリソンは、ノルウェーの伝承の中で、グリーンランドの近くの何れかの土地が、「白い国」「アイルランド大国」と呼ばれていると記述しています。
ビョルンと名乗るアイルランド人が、10世紀の終わり頃、船で西に向かったまま姿を消してしまいました。
それから長い年月が過ぎた頃、同じアイルランド人、グドリエフ・グンラングソンが、強い西風の為、何処かの土地で身動きが取れなくなり、原住民に捕らえられました。
彼らは、アイルランド語を話す様ですが、長老と思わしき人物が、彼を「粗野なアイルランド人」から救い出し、帰国させてくれました。
グドリエフはこの長老と思わしき人物が、ビョルンであると語りました。

 この話とは別の北欧伝説によると、西の国で捕らえられた男が、「白い衣服をまとい、大声で叫ぶ、布切れをつけた長い棒を持った」白人達を見たと報告しています。
この話をモリソンは次の様に解説しています。
「アイルランド人の宗教儀式の行列が、この人物の眼にどのように写ったか推測して欲しい。しかしながら、アイルランド人が9世紀や10世紀に、現在アメリカ大陸と呼ばれている土地に辿り着いたとしても、彼らは帰ってこなかったし、それを物語るものを、何一つ残しはしなかった。将来何時の日か、アイルランド人が、アメリカに到達した確実な証拠となる異物が発見されるかもしれない。しかし、その時が到来するまで、我々は掴み所のないアイルランド植民地の話を立ち込める霧を通して、垣間見る事しか出来ない」。

②ウェールズ人説

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モビール湾:アメリか合衆国アラバマ州

 これ以上に捕らえどころの無い話が、ウェールズ人の話で、マドク・アプ・オウェイン・グイネス殿下が、1170年にモビール湾に上陸、ウェールズ語を残した事に成っています。
ミズーリ川上流の色白のインディアン、マンダン族はこのウェールズ人の子孫であるとの説も存在しますが、これは単なる空想に過ぎず、研究者はこの説の矛盾、誤りをはっきりと指摘しています。

③スカンジナビア人の発見

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レイブ・エリクソンの航海

 スカンジナビアの人々が、“新世界”を発見した事は、資料や遺跡、グリーンランドで発見された墓地、ニューファンドランドの考古学的発見から、しっかりとした根拠が存在します。
しかし、スカンジナビアの人々が、北アメリカに定住したという、確実な証拠は、存在していません。

 伝承によれば、ノルウェー人ビジャーニ・ヘルユフソンが、986年にグリーンランドに向かう途中、強風の為針路を外れ、アメリカに達したと云います。
それから約15年後、グリーンランドを発見し、殖民地にしたレイブ・エリクソンは、ビジャーニの語った、平坦な森林地帯を見つけてやろうと決意し、やがて彼は、「野生の葡萄や自生の小麦が育っている場所」に行き着き、この場所を「良き国・ビンランド」と名付け、ここに小屋を建てて冬を越し、又船に乗ってグリーンランドに帰って行きました。

④ビンランド

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クリスチャン・クローグ(1852~1925)ノールウエー:「レイフ・エリクソンはアメリカ大陸を見る」

 其れから7年後、グリーンランドの商人、ソーフィン・カールセブニが、レイブのビンランドに植民地を建設しようと試み、約250人の入植者と共に、レイブの入植地に上陸しました。
しかしながら、後に原住民と衝突し、グリーンランドに引き上げます。

 このビンランドが何処の場所を指すのか、この問題を廻って研究者の果てしない憶測が繰り返されました。
レイブが野生の葡萄を見つけたのなら、ノバスコシアか、ケープコッド付近と思われますが、ニューファンドランドのランソー・メドウズでの発掘調査から、この土地が、レイブの入植地で在った事は保々確実と考えられています。

遺物?

 他の遺物の発見を根拠として、スカンジナビアの人々が更に内陸へ進んだとする説も存在します。
西暦1000年頃オンタリオに、1362年にはミネソタのレッド川渓谷に入ったとする説で、オンタリオの墓地で発見された、バイキングの剣、斧、楯の鉄製品は、研究者から本物と鑑定されました。
しかし、サミュエル・エリオット・モリソンは是等の遺物をジョークであるとして、一笑に付しています。

クリストファー・コロンブスの登場

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援助したフェルナンド2世とイサベル1世左上・パロスを出港中上・サンタマリア号右上・上陸中下(キューバ1984年発行)

 終に1492年、クリストファー・コロンブスが大西洋を横断して“新大陸”に到達しました。
最も彼には、その場所が何処か分からず、それをアジアの一部と思い続けていました。

 現在でも研究者の間では、アメリカ発見について、調査研究が進んでいますが、当時の混乱ぶりをマーク・トォーエンは次の様に語りました。
「多くの研究者は、既にこの問題の実態をひどくぼかしてしまった。もし彼らが今後もこの様な事を継続すれば、我々はやがて、この事象について何一つ解明できない事になるだろう」。

ジョークは如何?

二日酔いで議会に出席したチャーチル。
女性議員が不謹慎だと批難すると、チャーチルは反論して曰く
「私の二日酔いは明日になれば治るが、あンたのその顔は永遠に治らんよ」


続く・・・


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コメント

非公開コメント

秋葉奈津子様 こんばんは。

今日も秋空の晴れた言い天気でした。
風も涼しいく吹いて良い気候になってきました。

コスモスが咲き出し夏の終わりを告げているようです。
遊歩道沿いの昼顔の花は
雑草と共に造園業者にカットされ姿を消してしまいました。
夏草の刈り取りはあちらこちらで見受けられます。
今が夏草刈りの丁度時期のようですね。

秋葉奈津子様 今晩は。

朝晩は本当に寒いほどの風が入ってきます。
長袖を着ていないと風邪引きそうです。

北九州はいかがですか。
京都は今の時期、
修学旅行生で貸し切りバスが大量に市内を走り回っています。
もうじき紅葉しだしたらどこも観光客で一杯になることでしょう。

秋葉奈津子様 おはようございます。

「おきてがみ」いっこうにコメントできません。
どんな理由があるのかわかりませんが?

朝は曇り空ですが昼頃から雨の予報です。
晴天が長続きしません。

いまや安保法案全国規模で反対運動が起こっていますが、
やはり戦争は嫌ですね。
平和で皆が安らかな生活できるのが一番なのですが。

Re: 秋葉奈津子様 おはようございます。

毎日のコメント本当にありがとうございます。
私もこのブロクが14日の夜から15日の夕方迄、まったくアクセスすることができませんでした。
FC2に問い合わせ、何とか復旧できましたが、その間「おきてがみ」も自分のブロクが不調なので、他の皆様のおきてがみにもコメントができませんでした。
「おきてがみ」の不調ではなく、おきてがみを掲載しているブロク側に問題が在るかも知れません。
一度、ブロク管理者に問い合わせさてみては、如何でしょうか?

北九州は雨です。
中々、秋晴れのよいお天気が続きませんね。

秋葉奈津子様 こんばんは。

雨になり気温が下がりました。
肌寒く秋を感じながらの一日でした。

アドバイスありがとうございます。
明日にはブログ管理者に問い合わせてみます。

9月に入り晴天の日が少ないように思えます。
からりと晴れてくれると良いですが。

秋葉奈津子様 こんばんは。

久しぶりに晴れた青空が見られ、気温も上昇しました。
まだ半袖でないと昼間は暑いですね。

遊歩道の夏草がカットされた土手に、真っ赤な彼岸花が数本かたまって咲いていました。
土手のあちこちに見られ赤い色が目を引きます。
彼岸前になると必ず咲く彼岸花、
本当に自然の摂理はすごいものですね。

秋葉奈津子様 おはようございます。

いつもありがとうございます。

今朝は太陽が上がって来ません。
ぶ厚い雲に覆われているようです。
長期予報では雨の心配ないようですが。

メールで問い合わせしていますがまだ返事が来ていません。
TELはなかなか繋がらないし困ったものです。


葉山左京様 おはようございます。

9月19日、土曜日のご挨拶です。

早く返信か来れば良いですね。
私の場合は、早朝送信して、午後3時頃に返信メールが届きました。

18日は早朝に北九州市の自宅を出発し、長崎市の店舗回りをして夜22時に帰宅しました。
往復約420km、片道約2時間45分の運転時間です(長崎等の長距離運転はマイカーを利用させてもらってます)。
仕事での長崎市訪問なので、観光地は車窓から浦上天主堂、平和公園、グラバー園、オランダ坂、稲佐山等をハンドルを握りながらチラッと見ただけですが、やはり長崎市は、何度訪れても異国情緒いっぱいの街ですね。

私が長崎自動車道を利用する時必ず立ち寄るのはが大村パーキングエリア。
朝は朝日に輝く大村湾を眺め、帰りは灯の点る西彼杵半島を眺めるのが、楽しみです。

今日は、天候にも恵まれ、運転には最高の日和でした。
目にする緑の中に、点々と赤い彼岸花の姿も見えました。

何時か仕事ではなく、旅行でと思っていますが、中々果たせません。