歴史を歩く188
27 アメリカ独立革命③
3合衆国憲法の制定

1783年パリ条約締結
アメリカ合衆国は、1783年のパリ条約で独立を達成しますが、13の独立した州のゆるやかな連合国家にすぎませんでした。
大陸会議で、1777年に承認された合衆国最初の憲法である「アメリカ連合規約」(1781年発効)では各州の大幅な主権が認められ、中央政府である連合会議(連合規約の発効以後は大陸会議はこう呼ばれた)には国防・外交・鋳貨等の権限は認められていましたが、徴税権・通商規制権・常備軍の保持等は禁じられていた為、政治的・経済的な困難が続いていました。
その為、商工業者を中心とする連邦派(フェデラリスト)は強力な中央政府の樹立を望み、彼らが中心となって1787年5月にフィラデルフィアで憲法制定会議が開かれます。

憲法制定会議では、強力な中央政府の樹立を主張する連邦派と各州の自治・主権を主張する州権主義の立場から憲法草案に反対する反連邦派(アンチ・フェデラリスト)が対立しましたが、 結局各州の大幅な自治を認めながらも中央政府の権限を従来よりも強化する連邦主義・三権分立・人民主権を基本とする世界最初の民主的な近代成文憲法である「アメリカ合衆国憲法」が採択され、1788年に発効しました。

アメリカ合衆国憲法への署名
合衆国憲法は中央政府に新たに徴税権・通商規制権を与えて権限を強化すると共に、三権分立の原則を初めて取り入れ、立法権は議会に・行政権は大統領の率いる政府に・そして司法権は最高裁判所に分けて分担させ、相互の抑制によって均衡をはかり、中央政府の一部門への権力の集中を避けました。
議会は、各州2名の代表からなる上院と、人口比例によって各州から選ばれた代表からなる下院の二院制を取りますが、州権主義の立場から上院が優越するしくみになっています。
しかし、合衆国憲法には、ほとんどの州憲法に取り入れられていた権利の章典(国民の権利と自由を保障する条項)が欠けていたので反対の声も強く、合衆国憲法を支持する連邦派(フェデラリスト)とこれに反対する反連邦派(アンチ・フェデラリスト)の対立が残り、これが後に形成された政党の基本にも成りました。

ジョージ・ワシントン( George Washington、1732年2月22日〜1799年12月14日)
1789年4月、最初の大統領選挙で当選したワシントンが初代大統領に就任し、副大統領には次点のジョン・アダムス(独立宣言の起草者の一人)が選ばれ、国務長官にはトマス・ジェファーソン(独立宣言の起草者、反連邦派の中心人物、後にハミルトンと対立して辞任)が、そして財務長官にはハミルトン(連邦派の中心人物、独立戦争ではワシントンの副官として活躍した)が就任してアメリカ合衆国が発足しました。
ワシントンは就任後まもなく起こったフランス革命戦争に対しては中立政策を取り、合衆国憲法制定に除外された権利の章典は、憲法修正第1~第10条として、第1回議会で承認されました(1791年)。
ジョークは如何?
問:ソ連の憲法と米国の憲法の違いを述べよ。
答:どちらも言論の自由を保障しているが、米国では言論の自由を
行使したあとも自由を保障している。
続く・・・
3合衆国憲法の制定

1783年パリ条約締結
アメリカ合衆国は、1783年のパリ条約で独立を達成しますが、13の独立した州のゆるやかな連合国家にすぎませんでした。
大陸会議で、1777年に承認された合衆国最初の憲法である「アメリカ連合規約」(1781年発効)では各州の大幅な主権が認められ、中央政府である連合会議(連合規約の発効以後は大陸会議はこう呼ばれた)には国防・外交・鋳貨等の権限は認められていましたが、徴税権・通商規制権・常備軍の保持等は禁じられていた為、政治的・経済的な困難が続いていました。
その為、商工業者を中心とする連邦派(フェデラリスト)は強力な中央政府の樹立を望み、彼らが中心となって1787年5月にフィラデルフィアで憲法制定会議が開かれます。

憲法制定会議では、強力な中央政府の樹立を主張する連邦派と各州の自治・主権を主張する州権主義の立場から憲法草案に反対する反連邦派(アンチ・フェデラリスト)が対立しましたが、 結局各州の大幅な自治を認めながらも中央政府の権限を従来よりも強化する連邦主義・三権分立・人民主権を基本とする世界最初の民主的な近代成文憲法である「アメリカ合衆国憲法」が採択され、1788年に発効しました。

アメリカ合衆国憲法への署名
合衆国憲法は中央政府に新たに徴税権・通商規制権を与えて権限を強化すると共に、三権分立の原則を初めて取り入れ、立法権は議会に・行政権は大統領の率いる政府に・そして司法権は最高裁判所に分けて分担させ、相互の抑制によって均衡をはかり、中央政府の一部門への権力の集中を避けました。
議会は、各州2名の代表からなる上院と、人口比例によって各州から選ばれた代表からなる下院の二院制を取りますが、州権主義の立場から上院が優越するしくみになっています。
しかし、合衆国憲法には、ほとんどの州憲法に取り入れられていた権利の章典(国民の権利と自由を保障する条項)が欠けていたので反対の声も強く、合衆国憲法を支持する連邦派(フェデラリスト)とこれに反対する反連邦派(アンチ・フェデラリスト)の対立が残り、これが後に形成された政党の基本にも成りました。

ジョージ・ワシントン( George Washington、1732年2月22日〜1799年12月14日)
1789年4月、最初の大統領選挙で当選したワシントンが初代大統領に就任し、副大統領には次点のジョン・アダムス(独立宣言の起草者の一人)が選ばれ、国務長官にはトマス・ジェファーソン(独立宣言の起草者、反連邦派の中心人物、後にハミルトンと対立して辞任)が、そして財務長官にはハミルトン(連邦派の中心人物、独立戦争ではワシントンの副官として活躍した)が就任してアメリカ合衆国が発足しました。
ワシントンは就任後まもなく起こったフランス革命戦争に対しては中立政策を取り、合衆国憲法制定に除外された権利の章典は、憲法修正第1~第10条として、第1回議会で承認されました(1791年)。
ジョークは如何?
問:ソ連の憲法と米国の憲法の違いを述べよ。
答:どちらも言論の自由を保障しているが、米国では言論の自由を
行使したあとも自由を保障している。
続く・・・
スポンサーサイト
コメント
歴史は面白いですね。
自分がヒーローではありませんが、
その時代にごとに素晴らしい参謀がいることが、
すなわちヒーローになれるわけですね。
諸葛孔明の劉備玄徳、
日本では秀吉の竹中半兵衛、黒田如水など
歴史を読むと楽しいですね。
2016-05-04 21:29 葉山左京 URL 編集
葉山左京様、おはようございます。
如何に優秀な腹心が存在するか否かで、一人の人物の流れが変わってしまいます。
昨日は一昨日に続いて風が本当に強い1日でした。
店舗応援は、屋外テントで物凄い人出の中頑張りましたが、ちょっとしたハプニングも。
払おうと差し出した1万円札が、強風で空に舞い、その場に居合わせた皆さんで、追いかける事に!
最後は小学生のダイビングキャッチが大成功でしたが、周りからは、拍手喝采でその場が和んだ一瞬でした。
今日も晴天、頑張ってきます。
2016-05-05 07:41 秋葉 奈津子 URL 編集
素晴らしいハプニングでしたね。
今日は風がなく穏やかな一日でしたが、
北九州はいかがでしたでしょうか。
GWも終わりに近ずき帰省ラッシュが
すごい渋滞を生んでいます。
その中に悲惨な交通事故の情報が伝わってきています。
折角帰省したのに、
かわいそうですね。
2016-05-05 20:32 葉山左京 URL 編集
今日は曇り空の朝を迎えました。
暦通りの仕事の方も多いでしょうね。
私も今日は仕事です。
九州の方は雨が強いと予報されていましたが、
熊本の被災地は大変でしょう。
当分雨が降らないことがいいのですが。
自然のことは人間の思うようにはいきませんね。
2016-05-06 06:00 葉山左京 URL 編集
葉山左京様、おはようございます。
大型連休もほぼ終わり、そろそろ何時もの日常に戻らなければならない頃。
私は、今日からが連休です。
連休後半、特に子供の日は、良いお天気に恵まれました。
夕方から雲が広がり、今日は朝から弱い雨に成っています。
庭の橙の花と芍薬が、大変良い香りを漂わせています。
芍薬は、今日にも開花する事でしょう。
先日のハプニングは、本当に拍手喝采、和みを感じる場面でした。
此方も、キャッチの小学生にバーベキュー用生きアワビ3個をプレゼントです。
彼の笑顔が良かったですね。
2016-05-06 09:15 秋葉 奈津子 URL 編集
管理人のみ閲覧できます
2016-05-07 00:04 編集
葉山左京様、おはようございます。
昨日、今日と朝迄グッスリ寝てしまいました。
北九州は今日も厚い雲に覆われています。
その様な中、鳶が数羽可也の高さを舞い、ツバメ、雲雀が元気に飛び回っています。
お天気の回復と同時に又暑く成りそうです。
2016-05-07 10:40 秋葉 奈津子 URL 編集
大分朝晩の冷え込みも和らいできて、
夏の模様に変化してきました。
それでも一日の温度差がきついですね。
GWも明日で終わりでまた新たな仕事の日々が始まります。
明日は夏日の予想ですが、
のんびりと近場を散策に出かけたいと思っております。
2016-05-07 21:26 葉山左京 URL 編集
葉山左京様、おはようございます。
明日から日常の生活が戻って来ますが、長期連休に方には、つらい月曜日になりますね。
庭の木々の葉の緑が濃くなり、蝶々やテントウ虫の姿を目にする事が多くなりました。
夜の散歩では、カエルの合唱を耳にします。
夏本番もそう遠くはないことでしょう。
2016-05-08 06:45 秋葉 奈津子 URL 編集