2016/07/19

歴史を歩く202

29 産業革命②

2 機械の発明(2)

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産業革命の進行


 産業革命の進展には、機械の原料である良質の鉄を作る製鉄業や蒸気機関の燃料となる石炭を採掘する石炭業等の発達が不可欠でした。

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父エイブラハム・ダービー1世が作った溶鉱炉

 当時、鉄の生産には木炭が使用されていた関係で、製鉄所は森林があるところに作られました。
ところがイギリスでは、既に16世紀頃から木材や薪炭が不足する状態が生じていた為、17世紀頃から木炭にかえて石炭を使用する製鉄法が考えられており、これに成功したのがダービー父子( 父エイブラハム・ダービー1世・1677年~1717年、子エイブラハム・ダービー2世・1711年~63年)です。

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世界初の鉄の橋アイアンブリッジ Ironbridge (東面・ウェールズ)

 父は石炭を燃料とする製鉄法を発明し(1713年頃)、子が1735年コークスを燃料とする製鉄法を発明しました。
この発明によって燃料費は一挙に従来の1割以下になったと云われています。
その結果、それ迄鉄をスウェーデン等から大量に輸入していたイギリスは初めて鉄を自給することが出来るようになり、18世紀末頃からは鉄の輸出国となりました。

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イングランド、 シュロップシャー (Shropshire) の ブリスト・ヒルにある元の高炉 コールブルックデール

 イギリスでは、17世紀頃から家庭用・工業用燃料が薪炭から石炭に切り替えられるようになり、更に製鉄の燃料として利用されるようになると石炭業がますます盛んに成ってきます。

 しかし、当時の炭坑には種々の問題が在り、最大の問題はとめどもなく湧いてくる地下水をどうして排水するかということでした。
当時は主として馬力による揚水作業が行われていましたが、排水作業が追いつかず、多くの炭坑が廃坑に追い込まれます。
そこで登場したのが蒸気機関を動力とする排水ポンプで、最初の蒸気機関はセーヴァリ(1650年頃~1715年)によって1698年に発明された鉱山用揚水ポンプでした。

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ニューコメンの蒸気機関

 しかし、セーヴァリの蒸気機関には欠陥が多く、機械技師のニューコメン(1663年~1729年)がセーヴァリの蒸気機関を改良して1710年頃に実用化しました。
ニューコメンの蒸気機関もシリンダーと冷却器が共用なので熱効率が悪く、燃料費が嵩む為炭坑の排水用にしか使われませんでしたが、 このニューコメンの蒸気機関を大幅に改良したのが有名なワットです。

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ジェームズ・ワット ERS ERSE (James Watt FRS FRSE, 1736年1月19日 - 1819年8月25日)

 ワット(1736年~1819年)は、グラスゴー大学からニューコメンの蒸気機関の修理を依頼されて大改良を決意し、1765年にシリンダーと冷却器を分離することで出力を従来の2倍以上に、石炭消費量を7分の1に減らすことに成功し、更に改良を加えて、1781年にはピストンの往復運動を回転運動に替えることに成功、これによって従来炭坑の排水用にしか使えなかった蒸気機関があらゆる機械の動力として利用することが出来るようになりました。

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1784年にボールトンとワットが設計した蒸気機関の図面

 こうして、木綿工業から始まった産業革命は、蒸気機関の利用による動力革命を引き起こし、更に機械工業・製鉄業・石炭業等他の工業部門を飛躍的に発展させ、その結果、工場制機械工業が成立・発展し、良質・安価な商品が大量に生産されるようになり、人々の生活を大きく変えていく事となります。

ジョークは如何?

ポーランド人が鶏小屋に忍び込んだ
人気を察した飼い主が銃を構えて呼びかけた

「おい!そこに誰かいるのか?」
「誰もいません旦那様、おらたち鶏だけでがす」


続く・・・

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コメント

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秋葉奈津子様 こんばんは。

梅雨明けと同時に暑い青空が広がっています。
それでも、朝晩はひんやりとした風が窓から吹き込んできます。
梅雨時のあの、じめーつとした空気ではありません。

連休が終わり子供たちはもうすぐ夏休みになりますね。
私も子供のころは夏休みワクワクして待っていました。
その頃が懐かしいですね。

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葉山左京様、おはようございます。

梅雨明けしましたが、空は未だ夏空ではありません。
雲が多く、にわか雨も降りました。
でも、サラっとした空気は気持ちが良いですね。

そうなんです。
夏休み直前は、学校の行事も変わり、当にカウントダウン。
夏休みになったら、何をするか、色々と考えていたものです。
本当に楽しい頃でした。

秋葉奈津子様 こんばんは。

今まで聞こえてこなかったセミ時雨が聞こえてきます。
本格的な夏の始まりに暑さが厳しいですね。

夾竹桃やサルスベリ、ユリやヒマワリなど
夏の花が色鮮やかに咲き誇っています。
遊歩道沿いの夏草は成長が早く、
アッとゆう間に伸びてきました。
二度目の草刈りが必要になってきたようです。

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葉山左京様、おはようございます。

今年の夏は、梅雨明け以来、気温は高いですが、湿度が低く過ごしやすいですね。
小中高の各学校は、昨日終業式があり、夏休みに突入です。
私も当時を思い出しますが、夏休み初日は嬉しさと此れから何をするか、一生懸命考えたものでした。
今は、時間に追われる毎日ですが、当時のゆっくりとした時間に戻ってみたいものです。

蝉の大合唱は、毎日続いていますが、今年は未だ空に沸く入道雲を見ていません。
朝顔の花は沢山見かけますが、向日葵は未だ目にしません。
本当に雑草の伸びが早いです。

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葉山左京様、おはようございます。

此方、九州もとても夏休みが始まったとは、思えない涼しい朝を迎えています。
今日は、お天気も良いのですが、セミの声が少ないです。
それと、今年は、トンボや蝶の姿も平年に比べると少ないですね。
今年は、記録的な猛暑と云われていますが、遥か南の太平洋では、ラ・ニーニャが発生しているとか。
少々、異常気象を思い浮かべる今日この頃です。