2017/02/07

歴史を歩く142

33 19世紀のヨーロッパ文化②

2美術と音楽

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サン・ベルナールを越えるナポレオン

 絵画では、18世紀末から19世紀初頭にかけて格調高い、均整のとれた古典主義絵画が発達しました。
ナポレオンの首席宮廷画家を務めたダヴィド(1748年~1825年)が代表的な画家で、「ナポレオンの戴冠式」、「サン・ベルナールを越えるナポレオン」等の作品がよく知られており、代表作「泉」で知られるダヴィドの弟子アングル(1780年~1867年)によって古典主義絵画が完成されました。

 19世紀に入ると、古典主義に対する反動として、色彩による強い感情表現を求める情熱的・幻想的なロマン主義絵画が起こります。

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シオの虐殺

 フランス・ロマン主義絵画の指導者ドラクロワ(1798年~1863年)は、ギリシアの独立戦争に題材をとった「シオの虐殺」(1824年)や七月革命の市街戦を描いた「民衆を率いる自由の女神」(1831年)等強烈な色彩と動的な構図で劇的な場面を描きだしています。

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裸のマハ

 スペインの画家ゴヤ(1746年~1828年)は、ロココ式の影響を受けながらも斬新で写実的な表現で「裸のマハ」等の肖像画に傑作を残し、ナポレオンのスペイン侵入に対する抵抗を題材とした「1808年5月3日の処刑」を描いています。

 写実主義や自然主義の流れは絵画にも及び、現実の自然や人間の生活をありのままに描写しようとする写実主義絵画や自然主義絵画が起こりました。

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晩鐘

 自然や農村の風景を多く描いた自然主義絵画ではフランスのコローやミレー等のバルビゾン派が中心となり、コロー(1796年~1875年)はフランス風景画の代表的な画家とされ、ミレー(1814年~75年)は農村の生活に深い共感を抱き、農民生活を題材とした風景画を描き「落穂拾い」・「晩鐘」は特に有名です。

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石割り
第二次世界大戦終盤のドレスデン爆撃により焼失

 フランス写実主義絵画の代表的な画家としてはドーミエ(1808年~79年)、クールベ(1819年~77年)等ですが、代表作「石割り」で知られるクールベはパリ・コミューンの委員にも選出されています。

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笛を吹く少年
 
19世紀後半のフランスで、光と影の色彩を主観的感覚でとらえて表現しようとする印象派が生まれ、マネ、モネ、ドガ、ルノワール等が活躍しました。
「草上の昼食」、「笛を吹く少年」等で知られるマネ(1832年~83)は、外光によって変化する光と色彩の表現を追求し、フランス印象派の創始者とされ、モネ(1840年~1926年)は「色彩は光の変化で変化する」とする理論と実践を展開し、晩年には「睡蓮」を好んで描いています。

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踊り子

 ドガ(1834年~1917年)は、市井の風俗を題材として動作を瞬間的に捉える独特の画風を確立し、「踊り子」等を描き、又ルノワール(1841年~1919年)は情感あふれる色調で裸婦やバラを好んで描き、「色彩の魔術師」と呼ばれました。
19世紀末には、光や色彩上の手法に留まらず、主観的な表現を試みる後期印象派が盛んになり、20世紀の絵画にも影響を及ぼしました。
後期印象派の代表的な画家はセザンヌ、ゴーガン、ゴッホ等です。

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タヒチの女

 フランスのセザンヌ(1839年~1906年)は肖像画、風景画、静物画等に独自の画風を開き、近代絵画に大きな影響を与えました。
又フランスのゴーギャン(1848年~1903年)は単純な形と原色を用いて独自の画風を追求し、原始と熱帯の自然に引かれて1891年以来タヒチ島に移住して「タヒチの女」等を描きました。

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ひまわり

 オランダのゴッホ(1853年~90年)は、パリに出て印象派や日本の浮世絵の影響を受け、強烈な色彩と線を特徴とする独自の画風を築き、代表作には「ひまわり」や「糸杉」等有名です。

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カレーの市民

 彫刻では、「考える人」や「カレーの市民」等で知られるフランスのロダン(1840年~1917年)が鋭い写実で人間の内面性を追求し、近代彫刻を確立しました。

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フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(Franz Joseph Haydn, 1732年3月31日) - 1809年5月31日)

 音楽では、18世紀末から19世紀初頭にかけて、オーストリアの作曲家で「交響曲の父」と呼ばれるハイドン(1732年~1809年)、オーストリアの作曲家で短い生涯に交響曲、室内楽、歌劇等600以上の作曲をした天才モーツァルト(1756年~91年)、「英雄」、「運命」、「田園」、「合唱」等9つの交響曲をはじめ多くの名曲を残したドイツのベートーベン(1770年~1827年)等によって古典派音楽が完成されました。

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フランツ・ペーター・シューベルト( Franz Peter Schubert, 1797年1月31日 - 1828年11月19日)

 19世紀前半には、個性や感情を表現するロマン派音楽が盛んとなりました。
代表的な作曲家としては、「未完成交響曲」や多くの歌曲を作曲したオーストリアのシューベルト(1797年~1828年)、標題音楽の「幻想交響曲」で有名なフランスのベルリオーズ(1803年~69年)、ドイツの初期ロマン派の作曲家リスト(1811年~86年)、「ピアノの詩人」と呼ばれたポーランドのショパン(1810年~49年)、交響詩を創始し、又近代ピアノ奏法を確立したハンガリーのリスト(1811年~86年)、楽劇の創始者ワーグナー(1813年~83年)等が有名です。

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スティーブン・フォスターの彫像(Carnegie Museum of Natural History)

 19世紀中頃になると、民族的伝統を表現しようとする国民学派が現れ、ロシアではグリンカ(1804年~57年)やムソルグスキー(1839年~81年)が活躍し、アメリカのフォスター(1826年~64年)は親しみやすい素朴な民謡的小歌曲を作曲しました。

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ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(Пётр Ильич Чайковскийvsky、1840年5月7日) - 1893年11月6日)

 又ロシアのチャイコフスキー(1840年~93年)は、西ヨーロッパのロマン派の技法やロシア国民学派の影響を受け、スラヴ的色彩の濃い交響曲第6番「悲愴」や序曲「1812年」、「スラヴ行進曲」等多くの名曲を残しています。
19世紀末には、フランスの作曲家ドビュッシー(1862年~1918年)が印象派音楽を創始し、近代音楽に大きな影響を及ぼしました。

ジョークは如何?

中ソの蜜月は終わり、ついに両国は開戦した。
一日目:ソ連軍は100万の人民解放軍を捕虜にした。
二日目:ソ連軍は100万の人民解放軍を捕虜にした。
三日目:ソ連軍は100万の人民解放軍を捕虜にした。

四日目:毛沢東はクレムリンに電話してこう言った。
    「どうだ?そろそろ降参するか?」


続く・・・

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コメント

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秋葉奈津子様 こんばんは。

日本海側の積雪はすごいですが、
北九州の積雪はいかがですか。
交通機関に支障はありませんか。

京都市内は雪は降りますが積もるほど降りません。
周囲の山々は真っ白になっているので、
山間部だけの積雪のようです。

早く暖かい春が来てほしいものです。

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テンプレートのご利用ありがとうございます

秋葉奈津子様 こんばんは。

山陰の雪は豊岡市の城崎温泉の湯治客の足止めをしています。
何百人か帰れず立ち往生のようです。
電車がやっと夕方何台か動いたようですが、
まだ解消に至っていないようです。

今年は雪の被害甚大です。
今後のことが心配されます。
冬野菜は高騰するでしょうね。

葉山左京様、こんばんは。

今日の北九州市は、午前4時位から雪が積もり始め、明方には吹雪かと思う程の激しさでした。
高速道路は市内全てが閉鎖、祝日の朝にも関わらず、道路はいたる処で渋滞です。
店舗からは、出勤不能の連絡が相次ぎ、勤務先に向かいましたが、普段なら30分程で到着する距離を1時間近く掛かっての道中でした。
普段、大雨や台風には慣れているのですが、雪になると市内は何時も大混乱です。
午後に雪も止み、寒も緩みましたが、未だ寒さには注意です。
毎年、冬になると繰り返される光景でした。

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葉山左京様、おはようございます。

昨日は変わって、風も無く静かな朝になりました。
雲は相変わらず多いですが、雪は降りそうにありません。

昨晩は、ジロくんを散歩に連れて行った時、天気の回復に合わせて、ワンくんの散歩やジョギングの方が多かったです。
やはりみなさん、普段お日課は、変わりませんね。

秋葉奈津子様 こんばんは。

晴れた青空が広がり太陽の光の暖かさの有難味が良く分かりました。
風は冷たいですが、雪は解けて見られなくなりました。

もう寒さも雪もいりませんね。
太陽が出ると山科川の遊歩道も人が多くなります。
さすがにこの寒さでバードウォチャーの姿は見られません。
空色の羽根を持ったカワセミの姿はまだ見られませんからでしょうか。

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葉山左京様、おはようございます。

昨日から、北九州の寒気は峠を越えました。
午後は陽の光が戻り、夜は月明かりで大変明るく、ジロくんの散歩も安心です。
今日の朝は、又雲に覆われていますが、雪の心配は無いと思います。
今週は、木曜日、金曜日付近の気温が高く成りそうです。
2月は寒さの底ですが、暖かい日は嬉しいですね。
でも、虫達の姿を見るのは、あと一月はかかちます。

秋葉奈津子様 こんばんは。

今朝も雪がちらつく京都でした。
寒さは今週後半緩むようですが、
また寒くなる予報でした。
暖かさは3月まで待たないと駄目なようですね。

しかし白鷺や川鵜や鴨などは活発に川面を飛んでいます。
鳥たちは春の到来を感じているのでしょうか。

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葉山左京様、おはようございます。

先週からの悪天候が一段落し、昨晩は6度前後と穏やかでした。
只、東の空に昇った月が、異様に赤くて驚きました。
春の黄砂の時期には、赤い月は比較手多く見れるのですが、2月では珍しい事です。
それだけ、空気が汚れている証拠です。
先週末から日曜日にかけて降った雪も溶けると、茶色い跡を残すほど、汚れています。
今日は雨。
この雨が、大気中の汚れを落としてくれそうですが、早く東風がふかないかと思う今日この頃です。