2017/04/11

歴史を歩く154

36東アジアの激動

1アヘン戦争

 康煕・雍正・乾隆の3代130余年(1661年~1795年)に最盛期を迎えた清朝も乾隆帝(在位1735年~95年)の晩年には政治の綱紀も乱れ、白蓮教徒の乱などがおこり、衰退のきざしが見えてきました。

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白蓮教徒の乱

 白蓮教徒の乱(1796年~1804年)は、弥勒下生(みろくげしょう)信仰(弥勒仏が救世主として現れるという信仰)の秘密結社を中心とする農民反乱で、湖北・河南・陝西・四川・甘粛の各省に広がり、反乱は9年に及び、清朝はやっと鎮圧に成功しますが、その鎮圧には清の正規軍よりも民間の義勇軍である郷勇が活躍し、ここにも清朝の衰退ぶりが現れています。

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ケシの花

 その頃から清朝を悩ませたもう一つの大問題がアヘン問題でした。
アヘンはケシの未熟な果実の外皮を傷つけ、分泌する乳液を採取して乾燥させて作る麻薬ですが、中国では薬用としても知られ、康煕帝は薬用アヘンの輸入を認めていました。
特に台湾ではマラリアの特効薬として用いられていた為、オランダ人によって台湾から中国に伝わると、タバコのように吸飲する風習が広まります。

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阿片堀

 アヘンを吸飲すると幻想的な恍惚状態に陥り、現世の憂さや苦しみを忘れさせてくれますが、一度吸い始めるとやめることは難しく、やがて常習の吸飲者となり、それはアヘン中毒の症状である、頭痛・めまいに始まり、最後は精神に異常をきたし、廃疾者に成り、また禁断症状が激しく、ひとたびアヘンがきれるともだえ苦しんでのたうちまわる恐ろしい麻薬です。

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18世紀の広州

 18世紀に華南でアヘン吸飲者の数が増えると、密売人の活動が活発となり、アヘンの密貿易が盛んとなりました。
特にイギリス商人によるインド産アヘンの密輸入が急増し、そのため、それまでほぼ華南に限られていたアヘンの吸飲がたちまち華中から華北に及び、全国的に流行するようになり、又それまでの下層民から上流階級の人々にも広まっていったのです。

 清は、乾隆帝時代の1757年以後、外国貿易を広州一港に限定しました。
この頃、広州での対中国貿易をほぼ独占していたのがイギリスで、当時のイギリスでは紅茶を飲む習慣が広まり、ティータイムが一般化し、茶の需要が激増していた為、イギリス東インド会社は大量の茶を中国から輸入し、そして毛織物やインド産の綿織物を輸出したものの、その額はわずかで、対中国貿易はイギリスの大幅な輸入超過となり、イギリスはその差額を大量の銀で支払っていました。

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インドの阿片製造工場

 そこで東インド会社は、このような不利な対中国貿易を打開するためにアヘンに目をつけます。
東インド会社はインドの農民にケシを栽培させてアヘンを作り、これを中国に密輸するアヘン貿易に進出するようになったのです(1773年)。

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イギリスの三角貿易

 以後イギリスは、中国の茶をイギリス本国へ、イギリス本国の綿織物をインドへ、インド産のアヘンを中国へ運ぶ三角貿易を行い、中国でのアヘンの流行・アヘン輸入額の増大とともに莫大な利益をあげるようになります。

 この間、イギリス本国では産業革命の進展にともない、自由貿易を求める気運が高まり、清朝の貿易港を広州一港に限定し、それを公行(広州での外国貿易を独占していた特許商人の組合、広東十三行と通称される)が独占する極端な制限貿易に対する不満が強まりました。

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初代マカートニー伯爵ジョージ・マカートニー
(George Macartney, 1st Earl Macartney,1737年5月14日 - 1806年5月31日)


 そこでイギリスは、18世紀末にマカートニーを、19世紀初頭にはアマーストを中国に派遣して、その撤廃を交渉させますが不成功に終わっています。
マカートニー(1737年~1806年)は、イギリスの全権大使として1792年~94年に中国に派遣され、1793年に熱河で避暑中の乾隆帝に謁見を求め、その際、「三跪九叩頭」(3回ひざまずき、その都度地につくまで頭を下げ、計9回頭を下げる皇帝に対面するときの中国の儀礼の一つ)を要求されますが、 マカートニーはこれを拒み、結局片膝をついて皇帝の手に接吻するという妥協案で決着しましたが、貿易上の制限の撤廃・貿易港の拡大・対等な国交の樹立等の要求はすべて拒否されます。

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初代アマースト伯爵ウィリアム・ピット・アマースト
( William Pitt Amherst, 1st Earl Amherst,1773年1月14日 - 1857年3月13日)


 アマースト(1773年~1875年)は、マカートニーの後を受けて対中国貿易の改善を求める全権大使として1816年に北京で嘉慶帝(在位1796年~1820年)に謁見を求めたものの、「三跪九叩頭」の礼を要求され、これを拒否したために退去させられます。

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極東の侵略は阿片の輸出から始められた

 こうした状況の中で、イギリス本国では1834年に東インド会社の対中国貿易独占権が廃止された結果、イギリス商人は誰でも自由に中国貿易に従事することが出来るようになりました。
彼らはインド産のアヘンを中国に持ち込めば、茶をはじめとする中国の産物と多額の銀を手に入れることが可能でした。
そのため中国へのアヘン流入が激増し、それまで中国に流入していた銀が逆に国外へ大量に流出する事に成り、銀の海外への大量流出による銀価の高騰は農民の生活を圧迫するようになります。

 清の税制である地丁銀は銀納でしたが、農民が実際に手にするのは銅銭なので、納税にあたっては銅銭を銀に換えて税を納めました。
そのため1830年代に銀の価格が2倍に暴騰すると農民の納める税額も2倍となり、農民の生活を圧迫しました。

ジョークは如何?

毛沢東「最近、東南アジアやインドへの亡命者が増えて困ってます」
スターリン「うちも逃亡者を射殺するなど強化しています」
チョイバルサン「その点、亡命者ゼロです」
毛沢東・スターリン「凄いな」

チョイバルサン「周りがソと中国ですから亡命なんてしませんよ」

チョイバルサン:モンゴルの指導者


続く・・・

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秋葉奈津子様 こんばんは。

昨日、今日と気温が低く寒いですね。
その分桜が散るのが遅くなったようです。
桜が咲いている観光名所はすごい人出ですが、
街を歩くと桜の花が世の中を明るく照らしているようです。

テロや殺人ばかりのニュースばかりですが、
春のいろんな花が咲き乱れて、
明るい希望を待たせてくれる気がします。

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葉山左京様、おはようございます。

良いお天気の朝を迎えました。
少しだけ、放射冷却があるのか、今日は久しぶりにストーブ稼働中です。

庭の雑草がとても目につきます。
今度のお休みは草刈で、合わりそうなです。

世界的にテロの恐怖が増大しています。
半島情勢も極めて緊迫しています。
明日には、アメリカ海軍の機動部隊が、半島に接近します。
緊張が極度に高まっています。

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秋葉奈津子様 こんばんは。

今日は久しぶりにいい天気になりました。

気温も低く風も冷たいので、
桜の花がまだ散らずに元気に咲いています。
今週末までは見ごろですね。

明日から気温が20℃超すようで、
何となく安心な気分です。
暖かいのは良いですね。

一日の気温の変化が激しいので、
風邪引きさんも多いですね。

秋葉さんもお気を付けください。

葉山左京様、おはようございます。

良いお天気になりました。
日中は暑さを感じる程で、朝も15度前後の暖かさです。
この暖かさで、木々の新芽が一斉に開き始め、新緑が目に眩しく感じます。
朝は、ひばりや鶯、時には鳶の鳴き声も聞こえてきます。
鳥たちの動きも活発になって来ました。

今風邪をひくと、中々直らない様ですね。
花粉症を発症している方もいるので、どちらも注意が必要です。

秋葉奈津子様 こんばんは。

今日は久しぶりの晴天に恵まれました。
雲一つない青空は気持ちいいですね。
近くのソメイヨシノの並木道に、
花吹雪が舞っています。
気温も24℃まで上がり日中は半袖の人もいました。

花ばかりでなく新緑もほんとにきれいですね。
もみじの黄緑の葉が目立ちます。

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葉山左京様、おはようございます。

良いお天気が続きます。
いよいよ、日中の気温も20度前半になりそうです。
もうストーブは、片付けても良い頃かもしれません。

昨日、菜の花が、東向きの斜面一面に咲いている場所がありました。
もう、自宅近くでは、少なくなっていますが、条件に良い場所が違いますね。

何時の間にか、冬枯れの木々が新緑に覆われ、暖かさを感じます。

秋葉奈津子様 こんばんは。

曇り時々雨の週末でした。

やっと八重桜が数輪咲きだしました。
他の桜の花が散ってしまう頃
八重がひときわ華やかに咲きだしています。

家のすぐの遊歩道沿いに八重桜の木が10本ほどありましょうか、
真紅の花びらが少しずつ開きだしています。

京都では御室の仁和寺が有名ですが、
もう直でしょう。

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葉山左京様、おはようございます。

昨日は、晴れ、曇り、雨(雷雨)とお天気が変わりました。
朝、出勤の時、南の空は快晴だったのですが、西の空は真っ黒な雲が一面に広がっていました。
その空の対象は、不気味さを感じさせるに十分です。

市内の至るところで、小さな花の姿を見かけます。
色も様々、新緑の中に映えていますが、中でも薄紫色の十二単は、目立っています。

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葉山左京様、おはようございます。

今日は朝から小雨が、降っています。
昨日の良いお天気は、対象的ですが、気温は一段と上がりました。
昨晩、室内の温度は、暖房器具無しで20度を超えました。
これから、ひと雨毎に気温も上がる事と思います。
周囲の桜は、花五分、新緑五分になり、桜の季節も終わりです。

秋葉奈津子様 こんばんは。

曇りのち雨でかなり強く降っています。
北部九州や広島などかなりの雨のようですね。
被害が出ないといいのですが。

八重の桜が咲きだして又、桜見が出来そうです。
ソメイヨシノは雨と風で散ってしまい、
葉桜になってしまいました。

気温が上がって暖かいと言うより、
暑くなってきましたね!

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葉山左京様、おはようございます。

昨日は、恐ろしい程の豪雨が、ほぼ日中続きました。
勤務先の駐車場は、側溝に向かって雨水が川の様に流れ、周囲の道路は水浸し。
雨音が社屋の中に響く程で、少しでも外に出ようものなら、衣類はびしょ濡れです。
午後には、北九州市全域と下関市に警戒警報が出されました。
今、雨は止み時折、陽が射していますが、道路のいたるところに、木の葉や枝、ゴミが溜まっています。
昨日の雨の被害は、無い様ですが、自宅は久しぶりに雨漏りしたました。
老朽家屋なので、致し方ありませんね。
降り過ぎる雨には、本当に困ったものです。