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2009/03/04

ラーマヤナ(19)・戦闘・其の一

戦闘・其の一

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<ランカ島への橋>
 ランカ島に大火を放ったハヌマーンは、一先ずラーマの元へ戻り、シータの無事を報告しました。

「ラーマ様! シータ様はランカ島に囚われておいでですが、誇り高く、悪魔どもを近づける事無くお過ごしです。さあ、今こそ貴方様ご自身の手で、魔王ラーヴァナを倒すときです」

 ラーマは大層喜んでハヌマーンを抱きしめ、すぐさまスグリーヴァの協力で猿族の兵士を大勢集めると、南の海岸へと向けて出発しました。
ラーマと兵士達は、ランカ島の対岸へと辿り着きましたが、ランカ島へ渡るには、大海を越えなければなりません。
空を飛ぶ事が出来るのはハヌマーンだけです。
そこでラーマは海神に祈りを捧げる事にしました。

「海神さま! 我らにご加護を! どうかこの海を渡らせてください」

 ところがいっこうに海神が姿を現す気配はありません。ラーマは三日三晩祈りつづけましたが、ついに癇癪を起こしてしまいました。

「どうやら私の祈りでは不十分なようだ。傲慢な神よ! それならばこの手で海の生き物をすべて殺し、死骸で海面を覆ってやろう!」

 ラーマがそう言って弓に矢をつがえると、大地が揺れ始め、更に空には暗雲が立ち込め、海は激しく波立ち、風が吹き荒れ、稲光が走り、地上の木々は竜巻に引き抜かれて空へ舞い上がりました。
この様子に驚いた海神は、ついに海上に姿を現しました。

「ラーマよ、落ち着きなさい。貴方の兵士達に橋を架けさせるが良い。それで全て上手く善くでしょう」

 そう言うと、海神は再び海中に戻りました。
海神の言葉に従って、ラーマの兵達は、岸辺の石を使って橋を作り始めました。
彼等が運んだ石は、海に沈むことなく浮かび、しっかりと頑丈な橋となりました。
一行は意気揚々と橋を渡り始めると、彼等の行軍は海を震わせ、その轟音はラーヴァナの耳にも届きました。

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