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2009/03/07

ラーマヤナ(22)・戦闘・其の四

戦闘・其の四

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<山を運ぶハヌマーン>

 息子メガナンダの死を知ったラーヴァナの怒りは頂点に達し、激しく戦車を駆り立てて戦場へ向かったラーヴァナは、弟ヴィビーシャナがラーマの隣りにいることに気づくとさらに怒り狂い、ヴィビーシャナに向かって矢を射掛けると、ラクシュマナの矢によって、その矢は真っ二つに裂かれてしまいました。これを見て益々怒り狂ったラーヴァナは、雨あられと激しく矢を放ち、之には猿族の兵士も恐れをなし、逃げ出しそうになる者もありました。

 そこでハヌマーンは棍棒を手にしてラーヴァナに立ち向かい、ラーヴァナの矢ではハヌマーンの体を傷つけることはできません。
ハヌマーンは次々と悪魔を打ち倒し、両方の軍団から大量の矢が飛び交い、戦いは激しさを増すばかりです。

 ラクシュマナとヴィビーシャナは、ラーヴァナの戦車に矢を集め、やがて戦車は壊れ、馬と御者も倒れると、之を見たラーヴァナは大声で叫びました。

「よくもやってくれたな、ラクシュマナめ! この私の無敵の武器がお前をあの世にやってくれるわ!」

 ラーヴァナが放った強力な飛び道具は、なんとラクシュマナの胸に突き刺さり、ラクシュマナは意識を失ってその場に倒れてしまいました。
急いでラーマはその飛び道具をラクシュマナの胸から抜き取ると、ラーヴァナの前に立ちはだかりました。

「おのれラーヴァナ! 生かしておくものか!」

 激しく怒ったラーマは容赦なくラーヴァナに向かって矢を放つとラーマの矢は鋭くラーヴァナの体を切り裂いたので、さすがのラーヴァナも耐え切れなくなり、その場を逃げ出しました。
ラーヴァナが退却したのを見ると、ラーマは急いでラクシュマナの元へ駆け寄りました。
ラクシュマナはひどく血を流して意識を失っています。
ラーマは猿族のお医者様に助けを求めました。

「どうか、私の弟をお助けください!」
「ラーマ様、ご心配は無用です。ハヌマーンをマホーダヤ山へお遣わせなさい。その南の山頂に万能の薬草が生えています。それでラクシュマナさまは必ず癒されます。ただし、日の出前に手に入れなければなりません」

 これを聞いたハヌマーンは、早速マホーダヤ山へと飛び立ちました。
大空をどんどんと飛び、やっとのことでマホーダヤ山へたどり着いたハヌマーンでしたが、さて、肝心の薬草を見分けることができませんでした。
仕方なく、ハヌマーンはマホーダヤ山全てをその巨大な腕で持ち上げ、ラクシュマナのもとへ帰ることにしました。

 一晩中空を飛び続けたハヌマーンは、日の出前に戻ってくることができました。
猿族のお医者様は急いで薬草を摘み取り、ラクシュマナに飲ませるとあっという間にラクシュマナの傷が治り、意識を取り戻しました。

「ああ、ラクシュマナ! ハヌマーンのおかげで一命を取り留めたのだよ。無事でよかった」

 ラーマは勿論の事、猿族の兵士達もラクシュマナの回復を心から喜び合いました。

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