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2009/03/08

ラーマヤナ(23)・戦闘・其の五

戦闘・其の五

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<ラーヴァナの死>

 ラクシュマナの回復を知ったラーヴァナは、自らを無敵にする為の呪術を執り行なうと、それに気づいたハヌマーンは、激しくラーヴァナを罵りました。

「この臆病ものめ! 戦いから逃げ出して聖者のまねごとか!」

 侮辱されたラーヴァナは呪術を取り止め、戦の場へと戻らざるを得ませんでした。
 いよいよラーマとラーヴァナが対面した時、ラーマは燃え盛る矢をラーヴァナの体目掛けて放つと、矢は吸い込まれる様に、ラーヴァナ目掛けて飛び、魔王はどさりと大きな音をたてて地面に倒れ、その命を失ったのでした。
ラーヴァナの心善き弟、ヴィビーシャナはラーヴァナの亡骸をランカ島へと運び、葬儀を行いました。

 さて、ラーマ達一行は、ラーヴァナを倒した翌日、ランカ島へと向かい、ヴィビーシャナの即位式に参列しました。
ラクシュマナがヴィビーシャナに王冠をかぶせ、無事に即位式は終了しました。

 即位式が終わると、ラーマはハヌマーン達に、シータを連れてくるよう、命じ、彼はシータを丁重に案内し、ラーマに告げました。

「ラーマ様、シータ様は貴方様の勝利を知って、大層お喜びですが、お疲れでもあります。どうぞおやさしくお迎えください」

 ラーマは目に涙を浮かべ、シータへと歩み寄り、シータも驚きと愛しさに溢れた目でラーマを見つめています。
ラーマはシータに語りかけました。

「シータよ。私は戦いに勝ち、貴方を救い出しました。しかし、他の家で長い時間を過ごした妻を再び受け入れるという不名誉を犯すことはできません。ここで再び、私達は別れる他ありません」

 シータはラーマの言葉にひどく驚き、涙を流しながら答えました。

「たしかに私はラーヴァナに捕らえられていました。けれども貴方以外の人の事等、考えた事もありません。夫たる人に疑われてしまったら、私は一体どうやって生きていけばよいのでしょう」

 シータはラクシュマナへ言いました。

「私達が守るべき伝統に従いましょう。ラクシュマナ、ここで火をおこし、薪を準備してください」

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