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2009/04/22

プレアデス、星達の名前の由来

プレアデス星団、星達の由来

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プレアデス(昴)は、本来、冬の到来を告げる星座で、東の空にチカチカと瞬く姿が見え始めると愈愈、木枯らしの季節になります。
そんな、プレアデスも4月の下旬ともなれば、夕暮れのほんの僅か垣間見る事が、何とかできます。
今回は、そんなプレアデス星団を構成する、主要な星達の名前の由来です。

<マイア>
            
 昴の女神プレイアス達の長女で、7人姉妹の中で最も美しい女神です。
アルカディアのキュレネ山に1人で住んでいた頃、ゼウスの寵愛を受けて伝令神ヘルメスを生みました。
ヘラから妾女と敵視されながらも実害は被らなかった幸運者で、彼女よりずっと不幸だったゼウスの愛人カリストの息子アルカスをヘルメスから預かり、母親代わりとして育て上げました。
5月を表す May(ラテン語ではMaius)は彼女の名にちなんでヘルメスが命名したとも云われています。
             
<エレクトラ>

 サモトラケ島に住んでいた時、ゼウスに愛され、ダルダノス、イアシオン、エマティオンという3人の息子を生みました。
ダルダノスはトロイア王家の祖となり、イアシオンは女神デメテルと交わって富の神プルトスの父となり、エマティオンはサモトラケ島の王となります。
また一説によれば、テバイ王家の祖となった調和の女神ハルモニアを生んだ(普通ハルモニアはアレスとアプロディテの娘とされる)とも言われますが、単に子育てを放棄した実母アプロディテから彼女を預かって養育しただけという説もあります。

 後には姉妹達と供に昇天し星となりましたが、トロイア戦争によってトロイアが壊滅し、息子の血を引いた王家が滅ぼされたのを見ると、悲嘆のあまり彗星となって天から姿を消したと云われます。
            
<タユゲテ>
            
 タユゲトス山脈に住んでい時、ゼウスの寵愛を受け、スパルタ王家の祖にしてラケダイモンの地の名祖となった息子ラケダイモンを生みました。
一説によると、父神が彼女を追い回すのを不快に思ったアルテミスが彼女を黄金の角を持つ雌鹿(いわゆるケリュネイアの雌鹿)に変えたと云われます。
            
<ケライノ>
            
 ポセイドンの愛人となり、息子のリュコスを生んだ。ポセイドンはこの息子を愛し、死後の楽園である至福者の島に住まわせました。
             
<アルキュオネ>
            
 ケライノの後にポセイドンの愛人となり、ヒュリエウスとヒュペレノルという2人の息子とアイトゥーサという娘を生みました。
            
<ステロペ>
            
 軍神アレスと床を供にしてピサ王オイノマオスを生みました。
            
<メロペ>
            
 姉妹の中で唯一、死すべき人間であるコリントス王シシュポスに嫁いで息子グラウコスを生みます。
しかし夫のシシュポスは、ゼウスがアソポス河神の娘アイギナを拉致して手籠めにしたという秘密を河神に密告したり、死を逃れようとして死神タナトスを縛り上げ投獄したりする狡猾な悪人で、女神の夫たるにふさわしい人格者ではありませんでした。

 いよいよ冥府に下らなければならないときが来ても彼はまだ観念せず、妻のメロペに「決して葬儀を行うな。供物も捧げてはならぬ」と命じて逝きました。
何時までたっても遺体を埋葬しようとしないメロペに対して冥王夫妻が「死者への礼を欠いている」と立腹すると、シシュポスは「葬儀を出してくれるよう妻に頼みに行きたい」と言葉巧みに嘆願し現世に帰還、そのまま何事もなかったかのように地上に居座り、まんまと長寿を全うしました。
            
 しかし当然ながら神々の怒りは激しく、再び冥府に戻った彼は有無を言わさずタルタロスに突き落とされて永遠の苦役を課せられました。
メロペは姉妹達と供に星になりましたが、女神でありながらそんな夫を持った恥ずかしさに耐えきれず、天から姿を消してしまったと云われています。
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