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2009/09/01

ギリシア神話の神々79

<エオス・朝の告げ手>

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 暁の東の空、夜の名残である瑠璃色を圧して輝きいで、時には白く、時には紅く、又時には眩い黄金に天地を染める明けの光は、この上もなく神聖で麗しいものです。
その美しさには、科学文明の発達した現代人の我々でさえ、心が洗われるのですから、古代の人々が神の顕現をそこに見たのもごく当然のことでした。

 ギリシア人の奉じた暁の神エオスは、その輝きのイメージに相応しく、目も覚める程に華やかなうら若い美女です。
詩人達は「薔薇色の指の女神」「サフラン色の衣裳をまとえる女神」「黄金の玉座にいます女神」等の麗句をもって彼女を形容し、その光彩の妙を讃えました。

 初代太陽神ヒュペリオンの娘にして、2代目太陽神ヘリオスの妹である彼女は、兄より早く天に昇ってその先導を務めます。
12名の時の女神ホーラ達を従えて、ランポス(光明)・パエトン(光輝)という2頭の白馬に牽かせた黄金の戦車を駆り、きらめく朝露をまき散らしながら万物に目覚めを呼びかけます。

 まずエオスが空に現れてくれなければ、続くヘリオスも出ていけないので、新しい1日はスタートせず、世界はずっと前日の夜の眠りに捕らわれたままになってしまいます。
そういう意味では、彼女こそ昼を導く女神であると言っても良い為、次第に本来の昼の女神であるヘメラが持っていた、「夜の女神ニュクスと入れ替わりで世界に光をもたらす」という役割を吸収し、習合・同一視されるように成っていきました。
時にエオスが、ニュクスの娘と称されるのは、このヘメラとの同一視によるものです。

続く・・・

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