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2009/09/10

ギリシア神話の神々88

<ヘスティア・温かい家庭の象徴Ⅲ>
 
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 ところでゼウスは、自分と一緒に家庭守護と嘆願者保護の仕事を受け持つこの姉を非常に大切にし、大きな特権を与えました。

 まず1つ目の特権は、家の真ん中と云う最も良い場所を自らの聖所とする事でした。
ギリシア人達は、家の守り神たるヘスティアを厚く崇め、宴を始める時には、他の神々に先んじてまず彼女に献酒し、宴果てれば再び彼女に献酒してその神威を尊びました。
 
 そして2つ目の特権は、人間の家のみならず、あらゆる神々の家、すなわち神殿にも自分の居場所を持ち(というのは神殿にも必ず炉がありますから)、全ての祝祭に於いて捧げられる犠牲の最初と最後の分け前を我が物として受け取ると云うものです。
この最初と最後というのは、彼女がクロノスとレアの長子でありながら、末子とも成った事を受けてこのように定められたのだそうです。

 更にこれ等の特権とは別に、ヘスティアはゼウスの姉たる者の当然の権利としてオリュンポス十二神の地位も保持していました。
しかし、後に自らの意志でその座をディオニュソスに譲ったと云われます。
これは生まれてきたのが遅かった為に十二神に入れなかった、甥を哀れんでの行為だと云いますから、本当に優しい女神様だと考えられていたのでしょうね。

 とは云え、別にこの説が定説という訳では無く、ディオニュソスがギリシアでメジャーな存在となってからも依然としてヘスティアの方を十二神に入れる向きもあります。
地味ながら人々から揺るがぬ尊崇を受けていたヘスティアと、遅れてやってきた外様の神ながらギリシアに一大センセーションを巻き起こしたディオニュソス、いずれも十二神にふさわしい神格ですから、どちらの説を採られるかは個人のお好みというところです。

続く・・・
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