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2010/10/27

歴史の?その320:発見3・岩穴の大画廊その3

<発見3・岩穴の大画廊その3>

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◎マドレーヌ文化

 この素晴らしいマドレーヌ美術が発見されたアルタミラでは、獣脂でつくった、黄土のクレヨンが発見されています。
暗い洞窟内で、絵の具は細心の注意を払って塗られていき、其処には日光は殆んど届く事はなく、従って人工の照明が用いられたと思われますし、その証拠に石で作った職台も発見されました。
天井の絵も何らかの形で、足場が用いられた事を示しています。

 是等の動物絵画は、獣たちが簡単に捕獲できる様にとの、呪詛の一部と考えている考古学者も多いのですが、或は古代人達は、絵を仲立ちにして、獣たちの猛々しさや力が、彼らに乗り移ると信じていた可能性もあります。
しかし、動物の急所に槍が刺さっている絵が多い事から、壁画は若い猟師に、獲物の捕獲方法を教えるものだったかもしれません。

 是等の絵画で最も新しいものは、紀元前1万年頃に描かれたと考えられます。
その時期、最後の氷河期が終わり、氷河の後退が始まり、気温が暖かくなって、マドレーヌ人が広々とした土地で生活する為に、洞窟を出て行った時代なのです。
その後4000年の間、彼らの子孫達は、急激な環境変化に適応し、農耕する事を覚えるに至りましたが、同時に芸術的才能を失ったのでした。

本編終了・・・
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