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2010/11/10

歴史の?その331:発見に歴史14・キリスト時代の巻物1

<発見に歴史14・キリスト時代の巻物1>

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 ベドウィンの15歳になる少年、ムハマド・アド・ドイブは、死海の北西岸に在る砂漠で、迷った山羊を探している時、岩の断崖に、小さな穴が開いている場所を見つけました。
小石を幾つか投げ込んでみると、何か割れる音が聞こえたので、何か宝物でも隠されているかもしれないと考えた少年は、友人達と一緒に穴に入ってみると、中は奥行き8m、幅2mの洞窟になっており、内部には割れた壺以外にも、粘土で作られた壺が幾つも有りました。

 興奮した少年達は、壺の蓋を外してみましたが、中に期待した宝物はなく、代りに、麻布に包まれた何か黒くて、かび臭い塊が入っているだけでした。
其れは11巻の巻物で、薄い羊の皮を縫い合わせて作られ、革で裏打ちされていました。

 広げてみると、是等の巻物は長さ1mから7m程の長さがあり、片側には、古代ヘブライ文字が何行にもわたって書き込まれていましたが、少年達は大きく落胆したものの、何とかこの巻物をエルサレムの商人に僅かなお金で、売り渡す事に成功しました。
時に1947年の事でした。

 やがて、少年達が発見した巻物は、写本の内でも最も貴重な遺産である事が明らかになり、死海写本と呼ばれる様になりました。
その内の5巻が、翌年エルサレムの聖マルコ・シリア正教修道院に、残りの6巻が、エルサレムのヘブライ大学に購入されたのでした。

 エルサレムのアメリカ東洋文明研究所、所長のジョン・トレバー博士は、聖マルコ修道院所有の巻物を調査し、そのひとつに、旧約聖書のイザヤ書が書かれている事を発見しました。
しかもその古い書体は、巻物がキリスト以前の時代迄、遡るものである事を示していました。

◎空前の大発見

 現存するヘブライ語の旧約聖書で、1300年以上前の物の存在は、当時知られていませんでしたから、この発見は、当に驚くべき大発見だったのです。

 ジョーンズ・ポプキンス大学の歴史学者で、考古学者でもあるウィリアム・オルブライト博士は、イザヤ書の部分の写真を調査し、この巻物は、紀元前100年前後の物であると鑑定しました。
当時の記録に残る彼の言葉によれば、「全く信じられない様な掘り出し物だ!現代で最も貴重な写本の発見だ!」と言い切っています。

 この発見が契機となって、考古学者や現地の人々は、死海の周辺地域を徹底的に調査し、1956年迄に他の10箇所の洞窟から、巻物の断片が発見されました。
シカゴ原子力研究所の専門家は、最初に発見された洞窟で、一緒に見つかった麻布の断片を燃焼させる、放射性炭素年代測定法によって、これの発見物が紀元前167年から、紀元前233年頃の年代であると判定されました。
 
 その後、次々と発見が続き、是等の巻物が、何らかの理由によって荒野に隠された、膨大な蔵書の一部である事が明らかになりました。

その2へ続く・・・

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