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2010/12/17

歴史の?その363:人類の築いた物⑮

<人類の築いたもの⑮・二つの大陸を結ぶ電信線その2>

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 8月6日、二隻はアイルランド沿岸のバレンシア湾を出港、計画では、ナイアガラ号が積み込んだ電線を敷設しながら、大西洋中部迄進出し、其処でアガメムノン号が積んだ電線に接続の上、アメリカ西海岸のニューファンドランド迄の敷設作業を完了させる事に成っていました。
しかし、二隻のケーブルを送り出す装置が、極めて脆弱な上、ナイアガラ号担当区間の540km進んだ地点で、電線が切断、50万ドル相当の電線が、海底に沈んでしまいます。
二隻は、残った電線を積んだまま、アイルランドに帰還しました。

 1858年には、再度違った方法が採用され、二隻は大西洋の中間地点で会合し、両方に積まれた電線を接続の上、アメリカ艦はニューファンドランドへ、イギリス艦はバレンシア湾に向かって航行する予定でしたが、この方法も3回の切断事故に見舞われてしまいます。

◎束の間の成功

 イギリスで開かれた、大西洋海底電線会社の重役会は、陰気な空気に包まれ、重役の幾人かは辞任してしまいますが、其れでも、もう一度挑戦する事で、役員会議は収拾されました。
7月29日、アガメムノン号とナイアガラ号は、大西洋の中間地点で会合し、最後の電線の送り出しを開始します。
乗組員、関係者の中で作業が成功すると、思っている人間は皆無でしたが、幾度か事故寸前迄行った事もあったにも関わらず、1858年8月5日、ニューファンドランドのナイアガラ号から、バレンシア湾のアガメムノン号へ、初めて信号が打電されます。

 是は、全く予想外の成功で、両国は大変な興奮に包まれました。
9月1日には、フィールドの栄誉を称えて、ニューヨーク市民の歓呼の下、盛大な祝賀会が挙行されます。
しかし、式典の参加者には知らされていませんでしたが、当初から完全に作動していなかった、海底電線が、正に式典の当日、機能停止を起こしてしまいました。

 この事実が公にされると、一般の反響は手厳しいものでした。
電線等最初から敷設されておらず、この事業全体が、フィールドの大掛かりな陰謀だと非難する人物も登場し、イギリスでは、商務省が調査委員会を設置します。
1860年に提出された報告書には、新しい電線の製造、敷設、維持に適切な注意が払われるなら、この事業は成功するとの見解が示されます。

その3へ続く・・・

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