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2011/01/17

歴史の?その385:歴史と伝承の狭間21

<歴史と伝承の狭間21:プレスター・ジョンの奇跡の国その1>

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 エチオピアに渡っていた、ポルトガルの宣教師が、20世紀初頭に古代キリスト教徒の王の旗と剣を発見したと報告しました。
幾世紀より以前から伝えられた品物で、この地のキリスト教徒にとっては、神と同様に考えられていました。
この古代キリスト教徒の王とは、伝説のプレスター・ジョンの事では無いでしょうか?
中世ヨーロッパでは、東方にあって、想像を絶する程富裕な聖職者の王と、その謎の王国の伝説が幾世紀も語り次がれてきました。
その国は、平和と正義が支配し、貧困と悪徳を知らなかったと云います。

 其れは又驚異の国でした。
中世の時代に、或る旅人が書き残しています。
「或る地域には、毒草も生えなければ、蠍も、草の間をすべる蛇もいない」

 しかし、その国に向かう事は、命がけの冒険で、途中の砂漠には野蛮人が住んでおり、彼らは「見るも恐ろしい人間で、角をはやしている。全く人語を話さず、豚の様に鼻を鳴らすだけ」で、更に、小人族、巨人族が行く手を阻み、最後に「人間の肉や早産した動物の子供を常食にしている」と云い、「この人種のうち、誰かが死ぬと、その友人縁者がその死者をがつがつと貪り食らう。人間の肉を食う事を、彼らは義務と心得ているのである。私達は、彼らを上手く他の敵に対抗させ、食人種の目を逸らした。其れで私達は、人間も馬も全く被害を被る事無く、他方の敵が全部食われてしまった時、私達は、護衛の軍隊と共に故郷へ帰る」事が出来たと記されています。

 プレスター・ジョンの宮殿は水晶で造られ、屋根は宝石を鏤め、王国内で陰謀が存在すれば、魔法の鏡がいち早くその事実を王に知らせました。

 王はサファイアの寝台に眠り、王衣はサラマンドラ(火竜)の毛織物で作られていました。
馬は無く、代わりに天駆けるドラゴンを操りました。
誰も若返りの泉を利用でき、王自身の歳は、562歳という事でした。

その2へ続く・・・
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