FC2ブログ
2008/09/24

「もののけ姫」

「もののけ姫」スタジオジブリ20世紀最後の作品

neko005_convert_20080924204214.gif

副題:~生きろ~
英題:PRINCESS MONONOKE
原作・監督・脚本:宮崎駿
プロデューサー:鈴木敏夫
音楽:久石譲
主題歌:「もののけ姫」米良美一

<物語>
 鉄と火薬を手に入れた人間が、軍備拡張、生産設備拡充、資源開発という名の自然破壊、資源確保を巡る争いという、きわめて今日的な問題を繰り広げる一方、畏怖すべき神々が当たり前に存在していた時代、おそらくは室町時代を下敷きにした世界で展開される物語は、宮崎監督が後に述べたように、本当は淡くてピュアな永遠のラブストーリーなのかもしれません。

 しかし、「もののけ姫」に用意された舞台、特に神々の住む森の、緻密で濃密な描き込みを目の当たりすると、只でさえスケールの大きな世界観はさらに存在感を増し、気の遠くなるような仕事をこなした宮崎駿とスタジオジブリの膨大なエネルギーに精神的に打ちのめされ、登場する人間たちが小さく霞んでしまう場面もしばしばです。ラブストーリーと言い切るには、「もののけ姫」は少々壮大に過ぎるのでしょうか。

mononoke_convert_20080924204649.jpg

 結局、「もののけ姫」をどう読み取るかは「風の谷のナウシカ」以上に観客に委ねられ、その話題性とも相まってジブリ史上最高の興行収入(193億円)をもたらしました。

 物語は、自らにかけられた呪いを解くために、単身旅に出た主人公の少年アシタカが、山の神々(もののけ)と、石矢火(火縄銃)を製造する、当時のハイテク集落との戦いに巻き込まれ、もののけに育てられた人間の娘・サンと出会い、立場上対立しながらも惹かれあい、犠牲を払いつつ一緒に困難に立ち向かい、やがて・・・という筋立てです。(ナウシカ、ラピュタ、魔女の宅急便に通じる処がありますね)

 「もののけ姫」に登場する主要な役どころであるアシタカ、サン、エボシ御前(たたら場=火縄銃製造工場集落のリーダー)、ジコ坊(朝廷の特命エージェント)、モロの君(もののけの長のひとり、サンの育ての親)など、誰もが重い立場と責務を担い、揺るぎない意志に満ちていますが、それゆえ妥協点を見い出せず、人と人、人と神の戦いが始まります。最後は「世界の破滅」を憂慮するヒーロー、ヒロインが「愛の力」で身体を張って戦うというスタイルをとっていた宮崎監督とジブリの大作アニメですが、この作品以降、超人超越的だったヒーロー、ヒロインは、ささいなことに揺らぐ心を持った「普通の人間」へとシフトして行くことになります。

nishi003_convert_20080924204407.jpg

 「もののけ姫」は、宮崎駿監督の作品作りのターニングポイントとして、また、スタジオジブリ最後のフル・セルアニメとして、世界中の人に大きな感動と影響を与えた大ヒット作として、歴史的な意味を持つアニメーションと言えるのではないでしょうか。

 私の友人は、「もののけ姫」→「天空の城ラピュタ」→「風の谷のナウシカ」の順番で見れば、人類の衰亡の歴史を物語るようだと言います。何か、手塚治虫の「火の鳥」を連想するような話ですね。

Drモルツの12週間で自分を変えるイメージプログラミング←興味を持たれたお客様、クリックしてください。

スポンサーサイト



コメント

非公開コメント