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2011/02/19

人類の軌跡その13:忘却②

<エフェソスのアルテミス神殿その2>

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 野心の強いエフェソス人は、自分達の神殿を、是までに建立された如何なる神殿よりも、壮麗な物にしようと考え、太陽が月よりも輝く様に、アテネのパルテノン神殿を凌駕する神殿にしようとしました。

 パルテノン神殿は、長さ69m、幅30m、高さ10mであり、大理石の円柱58本で取り囲まれていたので、エフェソス人は自分達の神殿を、何れもパルテノン神殿の2倍とし、長さ120m、幅60m、高さ18m、大理石円柱127本で取り囲む事としました。
神殿の建設資材は、最も純度の高い白亜大理石を用い、その規模の巨大さ、壮麗さは、地中海、アジアに広まっていました。

 紀元前250年頃のエフェソスの街は、非常に巨大で誇りに満ち、全市は殆ど大理石で造られ、人口20万人、13kmに及ぶ城壁に囲まれ、港には、ギリシアやフェニキアの商船が、諸外国の物資や旅行者を乗せて、寄航していました。
彼等はもちろん、商売の為にこの街を訪れているのですが、驚異のアルテミス神殿に詣でる事も又、目的の一つでした。

 神殿に祭られているのは、ギリシア人に取ってはアルテミス神であり、ローマ人に取ってはディアナ神で在る処の貞節の女神でした。
活発な若い女神で、露にした両肩に弓を投げかけ、処女達の守護神でもあり、月の神でも在りました。
同時に大地母神、すなわち母なる大地の神、豊作と繁殖を司る神としても知られ、豊かさを表すこの女神は太っていて、一番目に留まる部分は、幾つもの乳房を下げている事でしょう。
この女神は、東方と西方の融合であり、この豊穣の神は、太古から信仰の対象に成っていました。

その3へ続く・・・

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コメント

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すばらしい

はじめまして。
ん~。すばらしいブログですね。
パルテノン神殿。
私は色々と思い入れがあります。