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2008/09/28

「火の鳥・未来編」

$$訃報$$
米国を代表する俳優の一人で、映画「明日に向って撃て!」(69年)、「タワーリング・インフェルノ」(74年)などで知られるポール・ニューマンさんが26日、がんのため米コネティカット州の自宅で死去した。83歳だった。米メディアが27日報じた。

 昨年5月に記憶の衰えなどを理由に俳優を引退。今年6月には、がんで闘病中だと、同氏の知人が明らかにしていた。


「火の鳥・未来編」

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 人類の最期から新たな生命の再興までの30億年に渡る、壮大なる、2作目にして完結編です。
この未来編の特徴は、世界が滅びる事件が実際に発生し、その破壊が制止されず、実行に移されてしまう点ではないでしょうか?
 同じ手塚治虫の作品「ロック冒険記」にも、同様な物語が有ったと思いますが、主人公の活躍で、阻止されるのです。

<物語>
 西暦3404年、地球は死にかけていた。
自然は破壊し尽くし、人間はコンピュータに管理された地下都市(永遠の都・世界全部で5都市)で暮らしていた。
人類戦士の山辺マサトは、飼育を違法とされている不定形異星生物ムーピーを匿っている事が発覚し、ムーピーと共に地上の荒野に逃亡する。

 吹雪の中行き倒れになったマサト達を救ったのは、地上の辺境に住む世捨て人の猿田博士だった。 猿田は、絶滅した動物を復活させるため人工生命の研究をしていた。猿田博士は、ムーピーのタマミが持つ生命の力を知っており、タマミに生命研究の為、タマミの体を研究させて欲しいと懇願する。

 人間の住む地下都市では、各都市(メガロポリス・ヤマトとメガロポリス・レングード)のコンピュータ(ハレルヤとダニューバー)が対立をし、戦争となるが、なぜか残りの全ての都市(メガロポリス・ピンキング、同ユーオーク、同ルマルエーズ)も核爆弾により破壊され、一瞬の内に戦争は終わり、人類は滅亡する。

 ある日、生き残ったマサトの前に火の鳥が姿を現し、火の鳥の力で不死の体にされ、地球を復活させるよう命じられる。猿田博士が死んだ後も、猿田博士の研究を引継ぐマサトだが、研究は人工生命、ロボット等すべて失敗する。
 そこで、マサトは初めて気がつく。「私に生命の営みをもう一度、辿れと言うのか?」
最期の手段として、マサトは有機物の液を海に放ち、生命が一から進化していくのを見守る決意をするのだった。

 実は、「火の鳥・未来編」こそ、私が、中学1年生の時、初めて接した火の鳥作品なのです。未来世界の設定、コンピューターに管理された社会、地下都市のみに限定された生活圏、何か異様な未来世界を感じたものです。この未来編には、旧約聖書・ソドムとゴモラの話も語られます。
そして、人類滅亡後、タマミはその命の尽きる其の時迄、マサトにムーピーゲーム(幻想疑似体験)を行う部分など、壮絶な愛を感じるのです。

<注記>
 人類の滅亡から新たな生命の発展までを描く壮大な物語です。
政治の全てがコンピュータに任されていて、そのコンピュータが戦争を起こすという話は、最近の映画『ターミネーター2』等でも見受けられますね。
 現代のコンピュータ社会を予見していた、などと大袈裟な事は言いませんが、これは予想されうる未来ではあります。
 物語の終わりは第一部の冒頭に繋がっていて、終わりの無い物語という構造が興味深いです。つまりは何度も同じ轍を踏むという皮肉のような意味であるのですが、物語の最期に「いつか人類がこの間違いに気付いて、生命を大切にしてくれると信じたい」と結ばれています。
 この作品が発表された時代は、まだ高度経済成長の最中で、暗い未来を描くものは今ほど多くはなかったと言っておきましょう。

『火の鳥』の宇宙観
『未来編』の作品中、主人公が火の鳥に連れられて、ミクロの世界から超マクロの宇宙の外側までを旅する件がありますが、宇宙も更に大きな世界の細胞の一部であるという、これは手塚治虫が持つ宇宙観です。
最近注目されているフラクタル理論では、小さな形が集まってその形と相似形の集合を作るという事が唱えられていますが、この宇宙もそうであると、実際に一つの仮説として考えている科学者もいます。(人類はまだこの宇宙の存在理由すら解明してはいないですが、、)

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