fc2ブログ
2011/03/22

人類の軌跡その42:現代に伝わる建造物⑨

<万里の長城その3>

2762634187_5ac02f6e58_convert_20110322185701.jpg

◎その後

 紀元前218年、秦の始皇帝が万里の長城を築いて以来、1600年の間に北方の異民族は、しばしば長城を乗り越えて中国本土に侵入しました。
特に蒙古(後の元)の猛将チンギス・ハーンが13世紀初頭、長城以南の中国本土を支配したばかりではなく、遠くヨーロッパの東部迄侵攻し、当時のスラブ諸国を恐れさせた事は有名です。

 その後、漢民族による中国支配が再び始まり、明の太祖が150年に渡る元朝の支配に終止符を打ち、14世紀の終わりに長城の再建を行いました。
従来から存在した長城を補強修理したばかりでは無く、首都北京の北方を強固に防衛する為、この付近を二重に整え、望楼を追加し、火器を備えさせ北方からの異民族の侵入を阻止しようとしました。
この時の工事でも10万人以上の犠牲者を生じたと云われています。
これ程の大事業でも、200年後にはその効力を失い、1644年ヌルハチに率いられた満州族は、長城を越え中国本土に再び侵攻し、全中国を支配して国号を清と改め、北京を首都としましたが、満州族に支配された中国本土に於いて、満州族を防御する長城は無用の長物なり、1912年に清朝が滅亡する300年間の間、荒廃するがままに放置されました。

 現在、万里の長城は、北京周辺や敦煌近郊等極々一部が修復され、往時を再現していますが、航空機や長距離砲、更には大陸間弾道弾迄発達した現代の兵器に対して、長城は余りに無力な存在に成りました。

続く・・・
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

突然の訪問失礼いたします。
私はこちら⇒http://blju.net/
で無料オンラインゲームサイトをやっているfarrといいます。
色々なサイトをみて勉強させていただいています。
もしよろしかったら相互リンクをお願いできないでしょうか?
「やってもいいよ」という方はメールを送ってくだされば、
私もリンクさせていただきます。
よろしくお願いします^^