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2011/06/27

人類の軌跡その135:ミステリー⑰古美術を贋作した名人の失策

<エトルリアの像の親指> 

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 古代エトルリア戦士を模ったその粘土塑像は、高さ2m余り、重さは少なくとも500kg近くも在りました。
像に上塗りと着色が施され、周囲の足場がゆっくりと取り外されました。
3人のイタリア人彫刻家達は、後ろへと下がり、作品の出来栄えをほれぼれと眺めていましたが・・・と思うと、彼らはやにわに像を押し倒しまし、砕け散りました。
彼らは次に、破片を拾い集めて、又ひとつひとつと繋ぎ合わせ、やがて、罅と亀裂が無数に走る古代エトルリア像が出現しました。

 この像をニューヨークのメトロポリタン美術館4万ドルで購入しまた。
時に1921年、当時としては、空前の価格でした。

◎専門家を24年間欺く

 美術館が偽造に気づいたのは、それから40年後でした。
偽造は家族ぐるみの仕事で、ピオ・リッカルディとアルフォンソ・リッカルディの兄弟、彼らの3人の息子達の協力で始められました。

 エトルリアはイタリア中部に繁栄した古代文明で、後にローマに征服されますが、その遺品は現在も発見される事があり、博物館や個人収集家の人気も高いものでした。

 「大戦士」の名で有名に成った巨像の偽作を計画したのは、ピオの長男リッカルドで、しかも偽作はこの仕事が最初ではありませんでした。
ローマ在住に古美術商ドメニコ・フスキーニと組んだ彼らの腕には、年季が入っていました。

続く・・・

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